手術時ガーゼ残存、X線画像で発見できない事例も 医療機能評価機構、24件の主な背景を提示

ナースぷらす 編集部からのコメント

手術室看護師にとってガーゼなどの体内遺残事故を防止することは、患者さんの安全を守る上で重要な業務です。日本医療機能評価機構は手術時のガーゼ残存がX線画像で発見できない事例があることを明らかにしました。同機構は「ガーゼを発見できなかった事例の多くは、閉創前のガーゼカウントが合っていた事例」とし、手術終了後、ガーゼカウントを再度行う、カウント対象ガーゼ以外は使用しないなどの徹底を強く求めています。

日本医療機能評価機構が公表した医療安全情報

日本医療機能評価機構は15日、医師が縫合などで手術創を閉じる前にガーゼのカウントを行ったにもかかわらず、患者の体内にガーゼが残存した事例57件(2016年1月から19年3月まで)のうち、43件で手術終了時にX線撮影が実施されたが、X線画像でガーゼを発見できなかったケースが26件あったことを明らかにした。こうした事例が発生した医療機関では、その後、ガーゼのカウントが合っていてもガーゼが残っている可能性があるという認識でX線画像を確認するといった対策を講じ、再発防止に努めているという。【新井哉】


同機構は、X線画像でガーゼを発見できなかった主な背景について、▽カウントが合っていたため、ガーゼが残存していないという前提でX線画像を確認した▽ガーゼが骨と重なっていた▽挿入したドレーン・チューブに注目して確認した▽画面が小さく、X線画像を確認しづらかった▽X線撮影の範囲にガーゼが残存した部位が含まれていなかった―を挙げている。


同機構によると、緊急帝王切開術を行った事例では、ガーゼやミクリッツガーゼのカウントが合っていたため、閉腹して手術を終えた。手術終了時にX線撮影を行った際、医師はカウントが合っていたという認識で画像を確認し、脊椎と重なって写っていたガーゼに気付かなかった。その後、患者にイレウス症状が出たため、CT検査を実施。CT画像でガーゼの残存が疑われ、試験開腹したところ、ミクリッツガーゼを発見した。


開心術の際、ガーゼカウントが合っていたため、閉胸して手術を終えた事例では、手術終了時に撮影したX線画像にガーゼが写っていたが、胸骨と重なっていたため、医師はガーゼに気付かなかった。退院前に実施した心臓カテーテル検査の際にガーゼが残存していることが判明した。同機構は「ガーゼを発見できなかった事例の多くは、閉創前のガーゼカウントが合っていた事例」としている。


ガーゼを半分に切って使用したり、ガーゼをカウントする機械の使用時にガーゼ以外の血餅などをカウントしたりしたケースでは、ガーゼが残存した状態でカウントが合う恐れがある。


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