自信がもてないあなたへのアドバイス
第50回目

「自分に自信がもてない」という悩みは、非常に多くの方が抱えています。今回は、「自信」についてどのような捉え方をすると良いのかについてご紹介します。
経験や実力と自信は比例しない
経験したことがない、あるいは経験が浅いという理由からくる自信のなさはあって当然です。そういった場合は、さまざまな経験を積み重ねることである程度の自信はつきます。
しかし、「自分に自信がもてない」という悩みを抱えている方は、「できていないところ」ばかりに焦点をあてる習慣がついている場合が多くあります。最初からセルフイメージが低い状態で、仮に「自信がもてる」と言えるものができたとしても、自信がもてないほかの部分に着目してしまいます。
これは、心配性あるいは完璧主義の方に多くみられる傾向であり、「自信がない」→「こんな私はダメ」→「なんとかしなければ」→「でも、こんな私だからきっと失敗する」→「やっぱり自信がないからできない」……といった悪循環に陥りやすくなります。
また、客観的に見て、ある程度の実力があったとしても、自己評価が低ければ「自分に自信がない」という思考に苦しむことになります。
自信がないことで得られる効果もある
そもそも、「自信がない」のは悪いことではありません。しかし、多くの方は自信がもてない自分をダメ、悪い、と判断してしまうため、「必要以上に人の目を気にする」、「オドオド、ビクビクしてしまう」など、つい人の評価を気にしてしまします。
私の場合、自分に自信があるといえばあるし、ないといえばない状態です。自信の有無は私にとってさほど重要ではありません。なぜなら、自信のない部分があるからこそ、「慎重に行う」、「確認を綿密に行う」などの副次効果を得ていると感じているからです。
また、自信のない部分は人にお願いする、意図的に経験回数を増やすなど、さまざまな方法でカバーすることができます。それにより、深刻に悩むことはなくなりました。
大切なのは自信をもつことではなく、自信がないからこそ、自分にあるほかの部分でどのようにカバーしていくのか、という視点です。そして、日々の地道な積み重ねからなにを学び、どのように生かしていくのかを意識することです。
「自信をもつために具体的になにをしたら良いのか」と解決策を見いだそうとすると、「DOING(やり方)」を考えてしまいがちですが、それは重要なポイントではありません。さらに、セルフイメージが低いだけでなく、「自信がある」ことに対し無意識に「傲慢」「油断」など好ましくないイメージをもっていると、なおさら自信がもちにくくなります。
最初から「自信をもつこと」を目標にするのではなく、「自信がないなりに、ほかの部分でどうやって補うか」という「BEING(あり方)」を大切にしていきましょう。

坂口 千絵(さかぐち ちえ)
看護師、教育・指導サポート歴25年以上。コーチング、カウンセングなどの個人セッション実績豊富。2019年、「サポート職に携わる人のサポートに徹する」ことを決断し、25年間の看護師人生に幕を下ろす。
家族の死、最愛の夫の病死を通じ、死生観について学んだ経験をもとに、魂の望みを叶えながら、周りの人の幸せもしっかりとサポートしたい人に向け、オンライン講座を提供。セッションは「とにかく話しやすい」「具体的でわかりやすい」と好評。
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