【睡眠不足解消】1分カンタン夜ぐっすりの快眠テク
第32回目





夜勤やシフトで不規則な看護師さんもぐっすり!
「夜勤もあってシフトが不規則だから睡眠サイクルが乱れがち」「最近、ずっと寝不足で全く疲れがとれなくなった」「仕事で神経が昂りすぎているのか眠りが浅くて困る」そんなお悩みはありませんか? 睡眠不足が続くと疲労が回復できないため、気力と体力がどんどん低下してしまします。その結果、ミスが増えるという悪循環に陥ってしまう……なんてことになったら、患者さんにも迷惑をかけてしまいますよね。やはり、自分の健康を保ててこそ、質の良い看護につながります。
ここでは、鍼灸や整骨だけでなく、芸能人や口コミで評判の美容鍼灸も行う『竹田竜太鍼灸整骨院』院長で鍼灸師・柔道整復師の竹田竜太先生に、スッと眠れて質の良い睡眠になるツボ&マッサージ&呼吸法&オリジナル快眠マクラの作り方についてお聞きしました。「枕が変わってうまく寝付けない!」そんな悩みを持つ患者さんにも思わず教えたくなるほど効果的ですよ。
【快眠テク①】不眠(入眠&睡眠の質)に効くツボ
不眠で困った! そんなとき、悩み解消のためにもっとも手軽に取り組めるのが「ツボ押し」です。今回ご紹介する2つのツボは、ベッドに横たわった状態で押すことができるので、眠る直前に刺激するといいでしょう。
①スッと入眠できる「内関(ないかん)」
内関(ないかん)は、両手首の近くにあるツボです。自律神経のバランスを整えて穏やかな気分にさせてくれます。内関は手首を曲げた時にできる一番太い横ジワの中央から、ひじに向かって親指2本分移動したところにあるくぼみです。押すとピリピリとした刺激を感じるので、親指で優しく垂直に押してみてください。
②質の良い睡眠がとれる「百会(ひゃくえ)」
百会(ひゃくえ)は、頭頂部の近くにあるツボです。全身の気を補い、ストレスやイライラした気分を解消してくれます。百会は両耳をつなぐ直線と眉間の中心線が交わるところにあります。いわゆる頭のてっぺんである頭頂部よりは、前の方にあるので注意してくださいね。気持ち良さを感じる程度の強さで、小さい円を描くように刺激してみましょう。
【快眠テク②】ベッドの上でもできる簡単マッサージ
続いては、快眠するために効果的な簡単マッサージを教えていただきました。題して、「鎖骨下筋(さこつかきん)の指先タップほぐし」です。
鎖骨の下にある筋肉は、指先でトントンとタップするだけで緩めることができます。鎖骨下筋がほぐれると、自律神経を司る迷走(めいそう)神経が整うため、首の緊張を取り除き、胸郭を大きく開くことができるようになります。その結果、快眠に必要不可欠な”深い呼吸”が可能になります。
タップするのはベッドの上に座った状態でも、横たわった状態でも問題ありませんので、眠る準備が整ったら行ってみてください。
【快眠テク③】よく眠るための呼吸法
よく眠るためには、深い呼吸で副交感神経を優位にする必要があります。そのために、とても有効なのが腹式呼吸になります。腹式呼吸をする時は、最初に体内にあるすべての息を吐き切ることからスタートし、呼気が吸気の2倍の長さになるように意識してみましょう。
①ベッドに横たわり、肩の力を抜き、お腹に手を当てます
②お腹が膨らむように、3秒間で息を吸い込みます
③お腹がへこむように、6秒間で息を吐き切ります
竹田竜太先生からのワンポイント!
「息を吐く時間を長くすると、人間の身体は自動的に心拍数が落ちるようになっています。心拍数が落ちると、自然に眠りに入ることができますよ。慣れてきたら4秒で吸って8秒で吐く、5秒で吸って10秒で吐くといったように、どんどん息を吐く時間を延ばしていきましょう」
【快眠テク④】バスタオルで簡単に作れるオリジナル快眠マクラ
最後に、簡単にできるオリジナル快眠マクラの作り方を教えていただきました。快眠するためのマクラのポイントは、ずばり”高さ”にあります。「いつもと違う枕だとよく眠れない」「枕が高すぎて途中で目が覚めてしまった」なんて経験は誰にでもあるもの。
適切な”高さ”を確保して、質の良い睡眠タイムを持てるといいですね。
ところで、なぜ”高さ”が大切なのでしょうか。枕の高さが体にあっていると、深い呼吸ができるため、スムーズに入眠できるほか、途中で目醒めにくくなります。
しかも、この快眠マクラを作るには、いつも使っているバスタオルさえあればOK。何かを新しく購入する必要もなければ、特別な道具を準備する必要もありません。手軽にすぐに作れるのも嬉しいですね。
夜勤の仮眠時や患者さんの入院時など、いつでもどこでも何度でも、手軽に作ることができますよ。
用意するもの:バスタオル2枚
①1枚目のバスタオルを縦に半分に折る
②1枚目のバスタオルを自分の頭の幅に合わせて片端からクルクル畳む
③1枚目のバスタオルを芯にして2枚目のバスタオルで包む
④バスタオル枕に頭を乗せ、ベッドに横たわり、お腹に手を当てて腹式呼吸をする
⑤一番大きくお腹が動く高さに、バスタオル枕の高さを微調整する
竹田竜太先生からのワンポイント!
「何度か調整しているうちに、すぐに自分にとって最適な高さが分かるようになりますよ。適切な高さはマットレスや布団の硬さによって変わってくるため、寝る場所ごとに新しく作り直しましょう」
まとめ
健康にも美容にもダイレクトに響いてしまう睡眠不足。質の良い睡眠をしっかりとって、自分の体を自己管理しておきたいものですね。それに、ツボ押しやマッサージ、腹式呼吸など、睡眠をレベルアップさせるスキルを確保しておくことで、看護師スキルもアップしそう♪ とても簡単なので、ぜひ実践してみてくださいね。限られた時間の中でもスムーズに入眠し、ぐっすりと熟睡できますように!
イラスト:シロシオ 「シロシオ イラスト&マンガポートフォリオサイト」

竹田竜太(たけだ りゅうた)
竹田竜太鍼灸整骨院 院長
日本大学理工学部物理学科卒業、人間総合科学大学鍼灸医療専門学校卒業、日本医学柔整鍼灸専門学校卒業。大学で専攻した物理学と医療の親和性に着目し、人体の解析力学的・生理学的(内科的)・東洋医学的検証を織り交ぜた幅広い治療を展開している。また美容鍼灸施術において初期から第一線の臨床現場で実践し、解析力学・解剖学・生理学・東洋医療を独自に統一した“竹田竜太式電流美容鍼”を確立した。著書に『キレイになるツボ』(アントレックス)などがある。



