• 2018年3月20日
  • 2021年10月29日

プリセプターとしての心構えとは

 

プリセプターとしての心構えとは

4月からは新人が入職してきます。そんななか、プリセプターとしてどのように接していけばいいのかわからないと、とまどっている方も多いのではないでしょうか。今回はプリセプターとして、どのような心構えをすればいいのかについてお伝えします。

教育方法の見直しが必要な時代に

新人看護師のカウンセリングを行っていると、プリセプターとの関係がうまくいっていないという悩みがあとを絶ちません。その大きな原因として、新人に対する「尊重不足」「無自覚のパワハラ」が挙げられます。これらは、プリセプター自身が新人時代に厳しく叱られたり、強くダメだしをされたりして育ってきたため、自然とそういった教育方法をしてしまうという可能性が考えられます。しかし、時代の変遷とともに教育方法を見直し、新人にとって望ましい教育環境に変化していかなければならないと強く感じています。

プリセプターとしての3つの心構え

その1.緊張を解きほぐすことに重点を

 新人の多くは、慣れない環境のなか、必死で業務を覚えようとしています。しかし、失敗して先輩に怒られるのではないかという不安もあり、心に余裕がありません。その状況でどんなにわかりやすく説明をしても、相手が強い緊張や不安を抱いたままでは、内容がきちんと伝わりきらないことがあります。また、新人がすでに持っている実力すら発揮できないかもしれません。相手に話を理解してもらいたいのであれば、まずは緊張をほぐし不安を和らげるような関わり方をしたり、質問しやすい環境をつくったりすることが大切です。

その2.「減点法」ではなく「加点法」で

できていないところや足りないところに焦点をあて、改善を図ることも大切です。しかし、「減点法」ばかりだと相手の欠点や苦手な項目にばかり目が行き、偏った物の見方をしてしまうため、適正な評価が難しくなりがちです。さらに、新人の自己評価も下がるため、伸び悩みが生じやすくなります。そのため、日ごろから、相手のよいところやできているところを伝えるなど「加点法」での評価を意識することが大切。また、叱ったあとには必ず、相手が救われるような言葉がけをするなど、フォローができるようにしましょう。

その3.相手のありのままの状態を認める

「入職して半年も経っているのだから、これぐらいのことはできて当然」「ほかの病院でいろいろ経験してきているのだから、知っていて当たり前」などのように、自分の物差しで相手を測ることは、お互いにとってよい結果をもたらしません。経験年数があろうとなかろうと、「できない」「知らない」状態であることを認めたうえで、どのように関わっていくかを考えましょう。 プリセプターは正しい知識や技術を教えたり、目標設定の補佐をしたりすることも重要ですが、一番大切なのは、相手との信頼関係を築いていくことです。相手を尊重した関わり方を意識し、よりよい関係性を築いていけるようにしましょう。

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