• 2017年10月24日
  • 2021年11月12日

成長できない人の口ぐせ、ご存じですか?

 

仕事を通じて、「自己成長」をしたいと望む方は多いと思います。なかなか成長できないという人は“ある口ぐせ”を、まわりに言うだけでなく、自分の心のなかでも頻繁につぶやいているのです。今回は成長を阻む口ぐせについてお伝えします。

成長を阻む厄介な口ぐせとは

成長できない人の口ぐせに「だって……」「どうせ……」「でも……」などの「D言葉」があることは、みなさんご存じではないでしょうか。

しかし、それ以上に厄介なのは、他者責任の思考がベースにある「相手が間違っている」「あの人が悪い」などの言葉です。しかも、それが正義感の強い人によく見られる口ぐせであることは、あまり知られていないかもしれません。

昔の私は、「正義感の塊が歩いている」といっても過言ではなく、「自分の考えは絶対に間違っていない」という強い思い込みがありました。また、自分にも他人にも、正しさを要求する傾向があったのです。

20年以上経ったいま、過去の自分がどんなことを考えていたのかを詳細に記載している日記を読み返すと、「あなたの考え方は絶対に間違っている」と笑いながら過去の私に伝えてあげたい気持ちでいっぱいになります。そして「どんなに自分の考えが正しいと思っても、それを強調するのは控えたほうがいい」と、しみじみ感じました。

なぜ「正義感」が成長を止めるのか

たとえば、スタッフのとある行動や態度に対し、怒りや抵抗など不満の感情を抱いたとします。すると、正義感が強い人は「相手が間違っている」=「私が正しい」という思考に陥りやすくなるのです。

そして、不満の度合いが強ければ強いほど、頭のなかで何度も「自己正当化」につながる思考を繰り返すことに。 また、一時的に「自分も悪いところがあったかもしれない」とは思うものの、最終的には「私も悪いけど、向こうのほうが悪い」という筋書きを作り出してしまいます。第三者に「私は間違ってないよね?」と確認し、自分が間違っていないことに納得すると、それだけで安心してしまう人もいるのです。

自分を正当化することによって、相手に対する不満が一時的に落ち着く場合もあるかもしれません。しかし正義感が強く他者責任の思考に陥りやすい人は、日ごろから自分を正当化することばかりに奔走し、自分を省みない傾向があるので注意が必要です。 不満を抱くような出来事が起きたときこそ「自分自身を振り返り、成長するチャンス」でもあります。自分を正当化するだけで終わらせず「この出来事で、私に改善点があるとしたら、それはなんだろう?」と考えてみてください。答えがでるまで自身に問いかけることで、確実に視野が広がり、成長へとつながるはずですよ。

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