「どんな看護師になりたいか」面接で聞かれたときの伝え方を徹底解説
  • 2024年7月21日
  • 2024年7月18日

「どんな看護師になりたいか」面接で聞かれたときの伝え方を徹底解説

 

看護師の就職や転職の採用面接では「どんな看護師になりたいか」と質問されることが多くあります。この質問には深い意味があり、単なる形式的なものではありません。面接官は「どんな看護師になりたいか」という質問を通じて、応募者の看護師としての熱意や意欲、適性を確認しています。

この記事では、面接官が「どんな看護師になりたいか」と質問する理由を解説し、看護観を見つける方法や、面接で効果的に答えるコツ、具体的な回答例も紹介します。看護師になりたい方や転職を考えている方はぜひご覧ください。

面接で「どんな看護師になりたいか」質問される理由

就職や転職で受ける採用面接では「どんな看護師になりたいか」と聞かれることがよくあります。質問の意図を理解し、面接官が知りたいことからずれた回答にならないようにすることが大切です。

ここでは、面接官がどんな看護師になりたいかと聞く理由について解説します。

熱意や意欲を確認するため

質問する理由の1つ目は、看護師の仕事に対する熱意や意欲がどの程度あるかを知るためです。

「どんな看護師になりたいか」という質問は「理想とする看護師像は何か」という意味に言い換えられます。高い熱意があるなら「患者さんに安心感を与える看護がしたい」「常に冷静に判断できる看護師になりたい」など、理想とする看護師像があるでしょう。

特に目指す看護師像がなく質問にうまく回答できない場合、「看護の仕事をあまり真剣にとらえていないのかもしれない」と判断される恐れがあります。

看護師としての適性を判断するため

質問への回答内容から、面接官は看護師としての適性があるかを判断しています。いくら看護技術や知識が素晴らしくても、適性がなければ、採用後に長続きしない恐れがあるためです。

看護師に求められる適性には、以下のようなものがあります。

  • 協調性や臨機応変な対応力がある
  • 向上心がある
  • 責任感が強い
  • 体力がある
  • コミュニケーション能力に優れている

質問への回答では、看護師向きの資質を備えていることが伝わる内容にするとよいでしょう。

採用のミスマッチを防ぐため

面接官は、質問の回答から応募者がしたいことや仕事のイメージと実際の職場でできることにずれがないかを確かめています。ミスマッチがあると、短期離職の可能性が高くなるためです。

たとえば、「先端医療を学び、専門性の高い看護師になりたい」という看護師さんがいるとしましょう。大学病院であれば評価されますが、風邪や胃腸炎など特殊性の低い疾患を診ることが多い医院では、合わないと判断される可能性があります。

質問に回答する際は、志望先の理念や方針とマッチする内容にすることが大切です。なお、志望する病院の理念と自身が理想とする看護師像があまりに合わないときは、ほかを探したほうがよいでしょう。

「どんな看護師になりたいか」見つけるには看護観が大切

「どんな看護師になりたいか」見つけるには看護観が大切

「どんな看護師になりたいか」との質問に答えるためには、まず「自分なりの看護観」を明確にすることが大切です。看護観とは、看護師の仕事に対して抱く考え方や信念を指します。

ここでは、看護観の概要や見つけ方について解説します。

看護観とは「理想の看護師像」のこと

看護観とは、看護師さんが持つ「患者さんに対してこのような看護がしたい」という考え方や価値観のことです。理想の看護師の姿と言い換えることもできます。

看護観や理想の看護師像に正解はありません。これまでの経験や信条、人生観、人との関わりなどから形成されるため、個々で違ったものになります。

看護師経験を重ねていくうちに、看護観そのものが変わるケースも珍しくありません。

理想的な看護観の見つけ方

自分なりの看護観を見つけるには、下記のようないろいろな方法があります。

  • 看護経験のなかで印象に残った出来事を書き出す
  • 尊敬する看護師たちの特徴を考える
  • 自分が患者ならどのような看護を受けたいかを考える

印象に残った出来事を書き出す方法では、出来事ごとに「そのときどのような行動をしたか」「どう感じたか」も記しましょう。自分にとって大事な価値観が見えてきます。

尊敬する先輩看護師たちを思い浮かべ、どのような点で尊敬しているのかを明らかにする方法も有効です。自分が理想とする看護の形が把握できます。

患者目線になり、どのような看護を受けたら嬉しいかを考えるのもよいでしょう。望む看護の形が理想の看護観につながります。

「どんな看護師になりたいか」面接でうまく答えるコツ

「どんな看護師になりたいか」面接でうまく答えるコツ

面接では、面接官が内容をスムーズに理解できる話し方をすることが重要です。基本的には、以下の順番で話すと要旨が伝わりやすくなります。

1 結論
まずは結論を簡潔に述べます。たとえば「私がなりたいのはいつも明るく優しく患者さんに接する看護師です」といった回答です。最初に結論を伝えることで、相手も何が言いたいのかをすぐに理解でき、聞く姿勢に入れます。
2 理由
結論のように考える理由を端的に説明します。たとえば「私が小学生で入院したとき、担当の看護師さんが常に明るく接してくれて、気持ちが救われた経験があるためです」などです。
3 経験
理由を裏付ける具体的な経験や体験を述べましょう。具体的なエピソードを述べることで、先に述べた看護観を持つにいたった背景が分かりやすくなり、話に説得力が生まれます。
4 目標
最後に、初めに述べた理想の看護師になるために、今後どのように仕事に取り組み、どうしていくつもりかを語りましょう。具体的な目標を提示することで、仕事に対する意欲や熱意が伝わります。

面接では簡潔に答えることを意識しましょう。やる気を伝えようとして不必要に詳しく長く話すと、要点がぼやけてかえってうまく伝わりません。

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「どんな看護師になりたいか」面接での伝え方を例文付きで紹介

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看護観は、履歴書や面接で聞かれる志望動機にも活用できます。自分なりの看護観を明確にし、分かりやすく言語化しておくとよいでしょう。

ここでは、面接や面談で「どんな看護師になりたいか」と聞かれたときの答え方のポイントと例文を紹介します。参考にしながら、自分なりの回答を作成してください。

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入試の面接で聞かれたときの例文

看護学校の入試で「どんな看護師になりたいか」と問われたときは、自分が思う理想の看護師像を素直に答えましょう。

【回答例】

私は、患者さんに寄り添い不安を和らげられる看護師になりたいと思います。私の祖母が入院したときに、看護師さんが優しくて安心していた姿を見た経験があるからです。入院前の祖母は不安のあまり治療にも後ろ向きな状態でした。看護師さんが親身に相談にのり、優しく対応してくれたおかげで安心して治療を受けるようになり、退院できました。私も、患者さんが不安を抱えたまま入院生活を送らずすむように、気持ちに寄り添う看護ケアがしたいです。

就職の面接で聞かれたときの例文

就職活動の面接で聞かれたときは、看護学生として実習で実際に看護した経験をベースにすると、説得力のある回答になります。

【回答例】

私は、常に冷静で患者さんにとって最適な判断ができる看護師になりたいです。看護実習の際の経験からそう感じています。実習のときの私は、何をしていいのかと戸惑い、ただ指示に従って行動することしかできませんでした。一方で病棟看護師さんは常にきびきびと動き、病状が急変した患者さんが出たときも迷いなく行動されており、その姿に感銘を受けました。私も状況を瞬時に判断して最適な行動が取れる看護師になれるよう、研鑽を重ねたいと思います。

転職の面接で聞かれたときの例文

転職活動の面接では、前職や現職での看護業務経験を踏まえて話すと説得力のある内容になります。

【回答例】

私は透析認定看護師になり、患者さんを長く支えられる看護師になりたいです。私は現在、透析室に勤務しております。ほかの多くの診療科とは異なり、患者さんと生涯にわたって関わりが続くため、透析治療についての知識をより深め、的確にサポートできるようになりたいと考えています。認定看護師が多く、資格取得支援制度も整っている御院にて研鑽に努め、患者さんやご家族から頼りにされる看護師を目指したいです。

職場の面談で聞かれたときの例文

職場で上司と面談したときにも、どのような看護師になりたいか聞かれることがあります。望む働き方や職場での目標などを踏まえて答えるとよいでしょう。

【回答例】

私はこれまでの経験を通して学んだこと、習得したことを後輩に教えられる看護師になりたいと考えています。私自身、先輩が丁寧に指導してくださったおかげでここまでやってこられました。なかでも、「どうしてそうするべきか」もきちんと教えてくれた先輩の教えは非常に参考になりました。私も、ただやり方を教えるだけでなく、理由をきちんと説明し後輩の成長を手助けできる看護師になりたいと思います。

まとめ

看護師の採用面接で「どんな看護師になりたいか」と質問されるのは、熱意や意欲、看護師としての適性を判断するほか、志望先とのミスマッチを防ぐためです。この質問に対しては、自分なりの看護観を明確にし、簡潔に要点をまとめて答えることが重要です。

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※当記事は2024年5月時点の情報をもとに作成しています

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