看護師として働くなら、当然国家資格である看護師免許が必要です。また、看護師免許を保有しなくても、都道府県知事が発行する准看護師免許があれば、看護師からの指示のもと看護業務に携われます。
しかし、スキルアップ・キャリアアップを目指すためには、看護師資格に加えて業務に役立つさまざまな資格の取得も欠かせません。
そこで今回は、看護師資格の取得方法から、看護師の働き方・やりがい、さらに看護師のスキルアップにおすすめの資格まで詳しく紹介します。看護師を目指している方・着実にスキルアップを図りたい看護師の皆さんは、ぜひご覧ください。
看護師資格の取得方法とは
看護師資格を取得するためには、「看護師国家試験」に合格する必要があります。そしてこの看護師国家試験は、定められた受験資格を満たした方のみが受けられます。
看護師国家試験の受験資格は、下記の通りです。
- 文部科学大臣の指定した大学で、看護師になるのに必要な学科を修了し、卒業している人
- 文部科学大臣の指定した学校で、3年以上看護師になるのに必要な学科を修めた人
- 都道府県知事の指定した看護師養成所を卒業している人
- 免許を得た後、3年以上業務に従事している准看護師
- 中学や高校を卒業している准看護師のうち、文部科学大臣の指定した大学・学校、都道府県知事の指定した看護師養成所で2年以上修業した人
- 外国で看護に関わる学校や養成所を卒業しているか、看護師免許に相当する免許を受けており、厚生労働大臣が認めた人
(出典:e-gov法令検索「保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第二十一条」)
このように、看護師国家試験の受験にはさまざまなルートがあります。
なお、看護師国家試験は全国11か所の都道府県にて、年1回(毎年2月)開催されます。受験資格を得られる看護大学・看護学校・指定養成所では、国家試験のスケジュールに合わせたカリキュラムが組まれていることが特徴です。
看護師資格の取得難易度
(出願者数) | (受験者数) | (合格者数) | (合格率) | |
---|---|---|---|---|
第111回看護師 | 65,684人 | 65,025人 | 59,344人 | 91.3% |
(うち新卒者 | 59,440人 | 59,148人 | 57,057人 | 96.5% |
2022年2月に実施された第111回看護師国家資格の合格率は、91.3%でした。また、新卒者に限定すると96.5%となっています。
上記を踏まえると、看護師資格取得の合格率は非常に高いといえるでしょう。合格率が高い理由は、「受験者の多くが大学・学校・養成所などでしっかりと勉強したうえで看護師試験に臨んでいるため」と考えられます。
また、第111回看護師国家試験の合格ラインは、「必修問題の正答率が80%・一般問題と状況設定問題の正答率があわせて67%以上」となっていました。
○第111回看護師国家試験の合格基準
必修問題及び一般問題を1問1点、状況設定問題を1問2点とし、次の(1)~(2)の全てを満たす者を合格とする。
(1) 必修問題 40点以上/ 50点
但し、一部の問題において採点対象から除外された受験者にあっては、必修問題の得点について、40点以上/49点、39点以上/48点とする。
(2) 一般問題
状況設定問題 167点以上/250点
(引用:厚生労働省「第108回保健師国家試験、第105回助産師国家試験及び第111回看護師国家試験の合格発表」)
■関連記事
看護師資格の取得難易度は? 試験内容や合格ポイントも解説
看護師資格の試験内容
看護師国家試験で出題される内容は、下記の通りです。
- 人体の構造と機能
- 疾病の成り立ちと回復の促進
- 健康支援と社会保障制度
- 基礎看護学
- 成人看護学
- 老年看護学
- 小児看護学
- 母性看護学
- 精神看護学
- 在宅看護論/地域・在宅看護論
- 看護の統合と実践
看護師国家試験は、必修問題・一般問題・状況設定問題の3つに分けられます。2時間40分ずつの午前・午後試験において、各区分の問題が出題されることを覚えておきましょう。なお、看護師国家試験では問題ごとの区分が記載されておらず、厚生労働省からの公式発表もありません。
看護師と准看護師はどう違う?
看護師と似た業種として、准看護師が挙げられます。看護師は厚生労働大臣が発行する国家資格であるのに対し、准看護師は都道府県知事が認める資格で、国家資格ではありません。
看護師と准看護師のより具体的な違いを知りたい方は、下記の表をご覧ください。
【看護師と准看護師の違い】
看護師 | 准看護師 | |
---|---|---|
必要な最終学歴 | 高校卒業 | 中学卒業 |
必要な学習期間 | 3年以上 | 2年以上 |
資格の発行者 | 厚生労働大臣 | 都道府県知事 |
指示がなくても看護業務ができるか | できる | できない |
日本看護協会の認定資格を取得できるか | できる | できない |
日本看護協会が養成を推進しているか | している | していない (新規養成の停止に取り組んでいる) |
(出典:e-gov法令検索「保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)」)
(出典:公益社団法人 日本看護協会「准看護師制度について」)
准看護師の基本的な仕事内容は、カルテ入力や患者さんの介助、手術補助などであり、看護師と大きく変わりません。しかし、看護師からの指示がなければ看護業務を行えない点が特徴です。何らかの問題が発生したときでも自身で判断して業務を遂行することは不可能なため、必ず医師や看護師に状況を伝え、指示を受けたうえで処置にあたることとなります。
また、准看護師は日本看護協会の認定資格も取得できません。したがって、自由度が低い業種であり、スキルアップのためには看護師資格の取得が必須といえるでしょう。
このような特徴から、日本看護協会は准看護師制度の創設当時から一貫して准看護師養成の停止に取り組んでいることも実状です。
看護師の業務範囲とは
看護師の主な仕事内容は、保健師助産師看護師法において下記のように定められています。
第五条 この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。
(引用:e-gov法令検索「保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)」)
保健師助産師看護師法における看護師の業務基準はやや簡略化されているものの、要するに「医療機関を利用する患者さんや妊産婦さんに対して療養上の適切なケアを提供する」ことが主要業務といえるでしょう。
また、公益社団法人日本看護協会の看護業務基準では下記のように定められています。
1―2―1 看護を必要とする人を、身体的、精神的、社会的、スピリチュアルな側面から支援する。
看護職は、看護を必要とする個人、家族、集団、地域等を身体的、精神的、社会的、スピリチュアルな側面から総合的に捉え、生涯を通じてその人らしい生活を送ることができるよう支援する。
1-2-2 看護を必要とする人の意思決定を支援する。
全ての人は自己の健康状態や治療等について知り、十分な情報を得た上で意思決定する権利がある。看護職は、看護を必要とする人が意思決定する権利を尊重し、その人にとって最良の選択ができるよう支援する。
1―2―3 看護を必要とする人が変化によりよく適応できるように支援する。
保健医療福祉サービスの提供にあたって、看護職は、看護を必要とする人がその内容と目的を理解し、安心して、積極的に参加できるよう支援する。さらに健康レベルの変化に応じて生活様式や生活環境を調整するための支援を行う。
1―2―4 主治の医師の指示のもとに医療行為を行い、反応を観察し、適切に対応する。
看護職は、保健師助産師看護師法第37条が定めるところに基づき主治の医師の指示のもとに医療行為を行う。人の生命、人としての尊厳及び権利に反する場合は、疑義を申し立てる。
看護職は、各自の免許に応じて以下の点についての判断を行う。
1.医療行為の理論的根拠と倫理性
2.対象者にとっての適切な手順
3.医療行為に対する反応の観察と対応
1―2―5 緊急事態に対する効果的な対応を行う。
緊急事態とは、極度に生命が危機にさらされている状態で、災害時も含まれる。このような事態にあって看護職は、直面している状況をすばやく把握し、必要な人的資源を整え、的確な救命救急処置を行う。
(引用:公益社団法人 日本看護協会「看護業務基準 2021年改訂版」)
公益社団法人日本看護協会の看護業務基準はやや詳しく記載されており、「看護を必要とする方への生活支援・意思決定支援」のほか、「医師の指示にもとづく医療行為」「緊急対応」なども看護師の業務としています。
病院・クリニックで働く看護師の主要な仕事内容3つ
看護師の仕事内容は、職場によっても大きく異なることが特徴です。ここでは、看護師の主な職場となる病院・クリニックでの仕事内容を3つ説明します。
診療と手術の補助 |
---|
看護師は、医師の指示にもとづいて患者さんの診療補助や手術のサポート業務を行います。診察では、患者さんのバイタルサイン測定、点滴や採血、消毒塗布などの業務にもあたります。手術室で働く場合、室内の温度や照明の調整といった準備も看護師の重要な役割です。 |
入院患者さんの看護 |
---|
入院患者さんの看護は、病棟勤務をする看護師のメイン業務ともいえます。患者さんの移動や食事、排せつ、入浴といった身の回りのお世話から、体位交換といった生活の介助まで幅広く行います。ときには、患者さん本人だけでなく家族とのコミュニケーションも図ります。また、退院後の生活を見据えて地域に繋ぐ退院支援も行い、入院中から計画を立てます。 |
救急看護 |
---|
救急車で運ばれてきた深刻な症状の患者さんや、急性疾患のある患者さんのスピーディな看護も、看護師の重要な役割です。救急外来のある医療機関や救命救急センターに勤める看護師の場合、救急看護の実践スキルは特に問われます。 |
上記のほか、必要に応じて准看護師への指示や新人看護師への教育・指導などを行うことも、看護師の大切な仕事です。
また、看護師の仕事内容についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
■関連記事
看護師の仕事内容とは?具体的な仕事内容・担当業務などをチェック!
病院・クリニック以外で看護師が活躍できる職場の種類
看護師の主な職場は病院・クリニックと説明しましたが、看護師はそのほか幅広い種類の職場でも大いに活躍します。
厚生労働省が公表しているデータでは、実際に看護師全体のうち約15%が病院・クリニック以外の場所で勤務していることが分かります。
【看護師の主な就職先】
就職先 | 割合 |
---|---|
病院 | 72.2% |
診療所 | 11.5% |
訪問看護ステーション | 4.6% |
介護保険施設等 | 7.1% |
社会福祉施設 | 1.6% |
看護師等学校養成所または研究機関 | 1.4% |
その他 | 0.6% |
ここからは、病院・クリニック以外で看護師が活躍できる職場の種類や、そこで働く看護師の主な役割を詳しく紹介します。就職先・転職先に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
介護福祉施設
介護福祉施設は、病院・クリニックに次いで看護師の勤務割合が高い職場です。
病院・クリニックにおけるケア対象は「治療が必要な患者さん」であることに対して、介護福祉施設におけるケア対象は「健康的な生活の維持を必要とする利用者さん」となります。そのため、介護福祉施設で働く看護師は利用者さんの健康管理・生活のサポートが主な役割といえるでしょう。
また、介護福祉施設の利用者さんは高齢者であることから、高齢者ならではのケア・疾患予防にもメインで携わります。施設の多くは医師が常駐しないため、万が一利用者さんが体調不良を訴えたときは、適切な応急処置を講じることも重要な役割です。
■関連記事
介護施設(有料老人ホーム・老健など)の看護師求人・転職・募集一覧
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションとは、利用者さんが住み慣れた自宅で療養生活を送れるよう、医師や医療・介護従事者、ケアマネジャーと連携して訪問看護サービスを提供する事業所です。
訪問看護ステーションのケア対象は、「在宅での介護福祉サービスを求める利用者さん」となります。提供するサービスや具体的な業務内容は介護福祉施設と大きく変わりませんが、訪問看護ステーションで働く看護師は、「一人ひとりの利用者さんが望む在宅生活の実現支援」も重要な役割といえるでしょう。
保育施設
施設内での思わぬ事故やケガ、さらに突然のアレルギー疾患の発症に対してスピーディに対応するべく、看護師を配置する保育施設も増加しています。
保育施設で働く看護師は、園児の健康管理やケガ・疾患・発熱時の応急処置など、施設内の健康問題を全般的に引き受けることが基本です。遠足・運動会などのイベント時には保育士とも連携をとり、園児の健康を守ることに徹します。
■関連記事
保育施設の看護師求人・転職・募集一覧
一般企業
ほかの職場と比較して数は少ないものの、一般企業で働く看護師もいます。一般企業に勤務する看護師は、産業看護師・企業看護師として働く、または治験関連企業で治験コーディネーター(CRC)として働くことが一般的です。
産業看護師・企業看護師は、従業員の身体的な健康管理やメンタルケア、さらに労働環境の改善などあらゆる役割を担います。製薬会社や医療機器メーカーで働く場合は、顧客対応を行うこともあるでしょう。
治験コーディネーターは、治験業務が円滑に行われるよう、必要に応じて事前準備や調整、支援を行うことが主な仕事です。治験中は、治験が適切に行われているかどうかを随時モニタリングします。報告書や資料の作成といったデスクワークが多いことも特徴です。
■関連記事
看護師資格・経験を活かせる一般企業の求人・転職・募集一覧
治験関連企業(CRA、CRCなど)の看護師求人・転職・募集一覧
看護師の主なやりがいとは
看護師は職場によって夜勤が続く・救急看護に追われるなどと、決して気楽に働ける職業ではありません。しかしその分、ほかの職業では得られないやりがいも多くあります。
ここからは、看護師の主なやりがいを3つ紹介します。
自分の知識や技術によって患者さんを助けられる
看護師が得られる最大のやりがいは、自分が担当した患者さんの回復を見届けられるという点です。特に、治療や看護ケアを必要とする患者さんとかかわる病院・クリニック勤務の看護師であれば、このやりがいは日々感じられるでしょう。
自分の知識や技術をもってケアをしてきた患者さんが着実に元気になっていく姿は、大きなやりがいだけでなく、「自分の判断や患者さんに対する接し方は間違いではなかった」といった自信にもつながります。
■関連記事
個人インタビュー | 看護師の求人・転職情報はマイナビ看護師
患者さんや家族の方の精神的な支えになれる
患者さんが積極的に診療・治療・看護ケアを受けるためには、看護師による患者さん本人とその家族への精神的なサポートも不可欠です。
最初は心を開いていなかった患者さんや家族の方が、看護師からのケアを日々受けることによって徐々に心を開いていき、悩みや不安を打ち明けるようになるケースも珍しくありません。こうして患者さんや家族の方にとって「頼れる存在」となったときは、非常に大きなやりがいを感じられるでしょう。
■関連記事
個人インタビュー | 看護師の求人・転職情報はマイナビ看護師
看護職の中でリーダーシップを取れる
看護師は、基本的にチーム医療を行います。ほかの看護師だけでなく、その他の医療従事者やメディカルスタッフなどさまざまな業種と連携することも一般的です。
長い経験を積み、幅広い専門知識を培った看護師は、ときにチーム内のまとめ役として動くこともあります。これまでの経験を活かしてリーダーシップを発揮できた際や、実際に自分がまとめたチームで大きな成果を果たせた際は、大きなやりがいを感じられるでしょう。
■関連記事
個人インタビュー | 看護師の求人・転職情報はマイナビ看護師
看護師のスキルアップにおすすめの資格
看護師として長く働き続けるうえでスキルアップを狙うなら、業務に役立つ関連資格を取得するとよいでしょう。スキルアップに役立つ看護資格は複数ありますが、そのなかでも特に役立つ資格が「医療系資格」です。
最後に、看護師のスキルアップにおすすめの医療系資格を6つ、具体的な資格内容とともに紹介します。
認定看護師資格
認定看護師資格とは、特定の専門看護分野において質の高い看護ケアを効率よく提供するために、熟練した高度な看護技術・看護知識を有した看護師に与えられる資格です。
認定看護師資格を取得することで、個人や家族の方に対する水準の高い看護の実践・看護職に対する看護指導・相談看護者に対するコンサルテーションを行えるようになります。
【認定看護師資格の取得方法】
(1)看護師資格を取得する
(2)通算5年以上の看護実務経験(うち通算3年以上は認定看護分野の実務経験)を積む
(3)600時間以上の認定看護師教育を修了する
(4)認定看護師認定審査に合格する
(出典:公益社団法人 日本看護協会「認定看護師」)
■関連記事
認定看護師とは? 役割や分野・資格取得の条件を丁寧に解説
専門看護師資格
専門看護師資格とは、特定の専門看護分野において質の高いケアを提供するために、卓越した看護技術・看護知識・看護実践能力を有した看護師に与えられる資格です。
専門看護師資格を取得することで、実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究の6つの役割を果たしながら、施設や地域全体の看護の質向上に貢献できるようになります。
【専門看護師資格の取得方法】
(1)看護師資格を取得する
(2)通算5年以上の看護実務経験(うち通算3年以上は専門看護分野の実務経験)を積む
(3)看護系の大学院で修士課程を修了する
(4)専門看護師認定審査に合格する
(出典:公益社団法人 日本看護協会「専門看護師」)
■関連記事
専門看護師にはどんな種類がある? 分野別の特徴と主な仕事内容
認定看護管理者資格
認定看護管理者資格とは、看護の質の維持および向上に寄与し、地域における保健医療福祉の発展に貢献できると認められた看護師に与えられる資格です。
認定看護管理者資格を取得することで、組織における課題を明らかにし、組織間の連携を図りながら、多種多様なヘルスケアニーズを有する個人や家族、地域住民に対する質の高い組織的看護サービスを提供できるようになります。
【認定看護管理者資格の取得方法】
(1)看護師資格を取得する
(2)通算5年以上の看護実務経験(うち通算3年以上は看護師長相当以上の看護管理経験)を積む
(3)日本看護協会が定める465時間以上の認定看護管理者教育を修了する、または大学院で修士課程を修了する
(4)認定看護管理者認定審査に合格する
助産師資格
助産師とは、妊産婦の相談対応や母子に対する妊娠~産後の保健指導の実施、さらに不妊治療・育児に関する相談など、母子の健康を支える職種です。
助産師資格を取得することで、分娩介助・助産行為や妊産婦と新生児の健康診断・健康教育など、母子サポートにかかわるさまざまな役割を果たせるようになります。なお、助産師は女性のみ取得できる資格となっており、需要の高い職業でもあります。
【助産師資格の取得方法】
●看護系大学(助産師選択課程/4年制)の場合
(1)看護師国家試験に合格する
(2)助産師国家試験に合格する
●看護系大学・短大・看護専門学校(3~4年制)の場合
(1)看護師国家試験に合格する
(2)看護系大学院、看護短期大学専攻科、助産師養成所のカリキュラムを修了する
(3)助産師国家試験に合格する
(出典:厚生労働省職業情報提供サイト「助産師」)
保健師資格
保健師とは、保険・医療・福祉・看護分野において乳幼児から高齢者まで幅広い地域住民に向けて、適切な保険サービスの提供や、保健指導・健康活動を実施する職種です。
保健師資格を取得すれば、勤務先も保健所・自治体・企業・学校と広がります。一般的な看護師のような特定の対象者に向けた医療現場での看護ケアや治療のサポートではなく、地域住民など幅広い対象者に向けた健康支援が主な役割となります。
【保健師資格の取得方法】
●看護系大学(保健師選択課程/4年制)の場合
(1)看護師国家試験に合格する
(2)保健師国家試験に合格する
●看護系大学・短大・看護専門学校(3~4年制)の場合
(1)看護師国家試験に合格する
(2)看護系大学院、看護短期大学専攻科、助産師養成所のカリキュラムを修了する
(3)保健師国家試験に合格する
(出典:厚生労働省職業情報提供サイト「保健師」)
介護支援専門員(ケアマネジャー)資格
介護支援専門員(ケアマネジャー)とは、要介護者一人ひとりのニーズに適した介護サービスの提供を目的に、各介護サービスの重要性を判断し、介護サービス計画書を作成して適切なケアプランを立てる職種です。
介護支援専門員は、介護現場での直接的な介助ではなく、利用者さんのニーズに適した介護サービスを提供するためのケアマネジメントが主要業務となります。あらゆる側面から適切なケアプランを作成する必要があるため、多くの経験を有したベテラン看護師におすすめの資格といえます。
【介護支援専門員資格の取得方法】
(1)看護師・介護福祉士・社会福祉士などの資格を取得する
(2)通算5年以上、かつ業務従事日数900日以上での実務経験を満たす
(3)介護支援専門員実務研修の受講試験に合格する
(4)介護支援実務研修を受講・修了する
(出典:厚生労働省職業情報提供サイト「介護支援専門員/ケアマネジャー」)
まとめ
看護師資格は、定められた受験要件を満たしたうえで看護師国家試験に合格することで得られます。国家試験合格率は90%以上を誇っており、高いといえるでしょう。しかし、試験の難易度は決して低くはないため勉強は必須です。
また、看護師資格を取得したうえでさらなるスキルアップを目指すなら、医療系資格を取得するのもよいでしょう。職場によっては資格手当がつくケースや、資格の保有によって幅広い業務を任せてもらえるケースもあります。
看護師としての就職・転職を考えている方は、ぜひ全国の看護師求人・准看護師求人を掲載する「マイナビ看護師」をご利用ください。無料転職サポートサービスをご利用いただいた会員様には、看護職専門のキャリアアドバイザーが理想に合った求人情報の紹介から面接支援まで、徹底したサポートを提供いたします。
※当記事は2023年3月時点の情報をもとに作成しています