心理学の資格を独学で取得する女性
  • 2021年10月21日
  • 2021年11月16日

心理学の資格は独学で取得できる? 種類や活かせる分野を解説

 

「心理学の資格にはどういったものがあるの? 」「心理学の資格は独学で取得できるの? 」など、心理学に興味はあっても資格の種類や取得方法がわからない方は多いでしょう。心理学の資格には独学で取得できるものもあれば、大学で指定の科目を修了しなければ受験資格を得られないものなど多数あります。

この記事では、心理学の資格の種類や取得方法を解説。また、心理カウンセラーとして活躍できる勤務先の紹介もしているので、ぜひ参考にしてください。

独学で心理学の資格取得は可能?

心理学の資格によって、取得方法や試験の受験要項は異なります。独学で取得可能な資格と取得不可能な資格は、以下のとおりです。

・独学で取得可能な心理学の資格
認定メンタル心理カウンセラー、メンタルケアカウンセラー、チャイルドカウンセラー、キャリアカウンセラーなど

・独学で取得できない心理学の資格
公認心理師、臨床心理士、認定心理士、産業カウンセラーなど

公認心理師や臨床心理士などの資格は、大学や大学院で指定の科目を修了する必要があるため独学では取得できません。

心理学に関する資格の種類

心理学に関する資格の種類

心理学に関する資格には国家資格である公認心理師や民間資格の臨床心理士、認定心理士、産業カウンセラーなど、さまざまな資格があります。資格の取得方法は試験の受験やカリキュラムの受講など、資格の種類によってさまざまです。
ここでは、心理学に関する資格の種類と概要、取得方法を解説します。

公認心理師

公認心理師は、心理系の資格としては国内初の国家資格です。2015年9月9日に公認心理師法が成立し、2017年9月15日に同法律が施行されました。そして、2018年9月9日に第1回公認心理師国家試験が行われ、27,876人が合格。以降、公認心理師国家試験は毎年実施され、2020年12月末時点で35,529人が公認心理師として登録されています。

・資格の取得方法
公認心理師国家試験を受けて合格し、資格登録をすることで公認心理師になれます。国家試験の受験資格を得るには、大学または大学院で指定科目を履修する必要があります。

・試験の概要
試験は年に1回、マークシート方式の筆記試験が行われています。試験時間は午前120分、午後120分の計240分で、問題は150問から200問です。合格発表は、大体1カ月後から2カ月後に行われます。

参照元
厚生労働省
第1回公認心理師試験(平成30年9月9日実施分)合格発表について
公認心理師の活動状況等に関する調査

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公認心理師とは? 受験資格の取得ルートや合格率を解説

臨床心理士

臨床心理士は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格です。心理系の民間資格の中では知名度が高く、1988年に初めて試験が行われました。2020年までに38,397人の人が臨床心理士の資格を取得しています。

・資格の取得方法
臨床心理士になるには、日本臨床心理士資格認定協会の試験に合格しなければなりません。試験を受けるには「同協会が指定する大学院を修了し、所定の条件を満たしている」「臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了している」などの受験資格をクリアする必要があります。医師免許取得者は心理臨床経験が2年以上あれば受験可能です。なお、資格取得後は5年ごとに更新を行います。

・試験の概要
試験は年に1回実施されます。試験は一次試験と二次試験に分かれており、一次試験が筆記で、二次試験が口述面接です。筆記試験では多肢選択方式の試験と論文記述試験の2種類が行われます。二次試験の受験資格は一次試験の多肢選択方式試験の成績に基づいて判定され、最終的には多肢選択方式試験と論文記述試験、口述面接試験の3つを総合的に判断して合否が決定されます。

参照元
公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会
臨床心理士とは

認定心理士

認定心理士は、社団法人日本心理学会が認定する民間資格です。4年制大学で心理学に関する基礎的な知識や技能を身に付けたことを証明します。
大学では心理学に関する学部・学科でも、名称に「心理学」が含まれていない場合があります。これらの学部や学科を卒業した場合でも、心理学に関する基礎学力と技能を持っていることを証明するために認定心理士の資格が作られました。

・資格の取得方法
認定心理士になるには、大学や大学院で日本心理学会が指定する科目を履修する必要があります。具体的には、指定科目のうち基礎科目で12単位以上、選択科目で36単位以上の習得が必要です。指定科目を履修したら日本心理学会に資格認定の申請を行い、審査に合格することで資格を取得できます。

・試験の概要
認定心理士になるための資格試験はありません。前述のとおり、資格取得には指定科目の履修と資格認定の申請が必要です。

参照元
社団法人 日本心理学会
認定心理士の資格を取りたい方

産業カウンセラー

産業カウンセラーは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する民間資格です。
産業カウンセラーは働く人のメンタルヘルス対策、キャリア形成、職場における人間関係や職場環境改善への支援を行うことを求められています。また、働く人だけでなく、その組織に対しても支援や働きかけを行います。

・資格の取得方法
産業カウンセラーの資格は、産業カウンセラー試験に合格することで取得できます。
産業カウンセラー試験は、協会が行う産業カウンセリング養成講座を修了した20歳以上の人か、大学か大学院で指定の専攻を修了および単位取得した人が受験可能です。

・試験の概要
試験は学科試験と実技試験があり、別日に行われます。
学科試験は五肢択一式です。「産業カウンセリング概論」「カウンセリングの原理および技法」「パーソナリティ理論」「職場のメンタルヘルス」「実践的な知識・技能の理解」の5分野から60問が出題されます。
実技試験では、ロールプレイングと口述試験が行われます。

参照元
一般社団法人 日本産業カウンセラー協会
産業カウンセラー試験

JADP認定メンタル心理カウンセラー

メンタル心理カウンセラーは、一般社団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認定する民間資格です。取得することで医療現場や福祉施設、教育現場、一般企業などで求められるカウンセリング能力を備えていることを証明できます。

・資格の取得方法
JADP認定メンタル心理カウンセラーの資格は、協会が指定する認定教育機関で全カリキュラムを修了後に検定試験を受験し、合格することで資格を取得できます。カリキュラムは通信講座で受講可能です。

・試験の概要
試験は在宅受験が可能です。試験問題は、履修内容である「カウンセリングに関する基礎知識」「クライエントに関する基礎知識」「心理学に関する基礎知識」「精神医学の基礎知識」の中から出題されます。70%以上の得点率で合格となり、合否結果は答案受付から約1ヶ月程度で送付されます。

参照元
一般社団法人 日本能力開発推進協会
JADP認定メンタル心理カウンセラー

メンタルケアカウンセラー

メンタルケアカウンセラーは、メンタルケア学術学会と一般財団法人生涯学習開発財団、一般財団法人ヘルスケア産業推進財団の3団体が認定する民間資格です。取得することで、心理学の基礎知識と円滑なコミュニケーションが行える基礎スキルがあることを証明できます。

・資格の取得方法
メンタルケア学術学会が指定する講座を受講し、課題を提出します。課題の添削の結果、一定基準の知識があると判断されれば合格となり資格を得られます。

・試験の概要
メンタルケアカウンセラーになるための資格試験はありません。前述のとおり、課題を提出してクリアすれば資格が取得できます。

参照元
メンタルケア学術学会
メンタルケアカウンセラー(R)について

チャイルドカウンセラー

チャイルドカウンセラーは、一般社団法人日本能力開発推進協会 (JADP) が認定する民間資格です。児童心理のスペシャリストで、おもに医療・福祉・教育現場など子どものいる施設で活躍しています。
資格を取得することで、子どもに対するカウンセリングの知識やスキルがあることを証明できます。

・資格の取得方法
チャイルドカウンセラーの資格は、協会が指定する認定教育機関で全カリキュラムを修了後に検定試験を受験し、合格することで資格を取得できます。カリキュラムは通信講座で受講可能です。

・試験の概要
試験は在宅受験が可能です。試験問題は、履修内容である「チャイルドカウンセリングの役割と理念」「現代社会における子どもの問題行動」「子ども理解のあり方」「連携とは」「家族問題との関わり」「来談者との関わり」「問題行動」「障害」の中から出題されます。70%以上の得点率で合格となり、合否結果は答案受付から約1ヶ月程度で送付されます。

参照元
一般社団法人 日本能力開発推進協会
チャイルドカウンセラー

キャリアカウンセラー

キャリアカウンセラーは、一般社団法人日本能力開発推進協会 (JADP) が認定する民間資格です。取得することで、個人の職業能力や社会的・経済的地位の向上をサポートするスキルがあることを証明できます。

・資格の取得方法
キャリアカウンセラーの資格は、協会が指定する認定教育機関で全カリキュラムを修了後に検定試験を受験し、合格することで資格を取得できます。カリキュラムは通信講座で受講可能です。

・試験の概要
試験は在宅受験が可能です。試験問題は、履修内容である「キャリアカウンセリングに関する基礎知識」「キャリアカウンセリング理論」「キャリアカウンセリングの実践に関する基礎知識」「キャリアカウンセリングの実施等に関するスキル」の中から出題されます。70%以上の得点率で合格となり、合否結果は答案受付から約1ヶ月程度で送付されます。

参照元
一般社団法人 日本能力開発推進協会
キャリアカウンセラー

社会人が心理学の資格を取得する4つの方法

大学で心理学を学ぶ女性

心理学の資格を取得するには様々な方法があります。

1.大学で学ぶ

公認心理師や臨床心理士、認定心理士になるには、まずは大学や大学院で指定の科目を修了して試験の受験資格を得なければなりません。そのため、大学への入学は必須です。

大学では心理学の基礎からしっかりと学べますが、入学金や授業料など、それなりに費用がかかります。また、社会人として働きながら大学に通うのは難しいでしょう。

働きながら学びたい、費用はできるだけ安く抑えたいという方には通信制の大学もあります。ただし、大学によって入学金や授業料、学べる内容、めざせる資格は異なるので事前に確認しましょう。また、通信制といっても基本的に単位の4分の1程度は通学して取得しなければなりません。そのため、できるだけ自宅から近い大学を選ぶのがおすすめです。

2.書籍で学ぶ

心理学は書籍で学ぶことが可能です。
心理学に関する書籍は数多く出版されているので、取得したい資格に合った内容の本を購入して勉強しましょう。資格によっては、試験の対策テキストや問題集、過去問が出版されています。過去問を解くことで試験の出題傾向もわかるでしょう。

書籍は1冊数千円程度なので、費用をかけずに資格取得の勉強ができます。また、自分のペースで勉強できるのもメリットです。ただし、書籍の中には内容が難しかったり、分かりにくかったりするものもあります。難易度の高い資格試験の場合は、書籍だけでは理解できないこともあるでしょう。

3.通信講座で学ぶ

分かりやすいテキストを用いて勉強したい方は、通信講座で学ぶのがおすすめです。通信講座では、心理学の基礎に関する勉強はもちろん、資格試験対策も行えます。また、書籍と同様、自分のペースで勉強できるのがメリットです。

書籍で学ぶよりは多少費用がかかりますが、書籍だけの勉強では不安な方や物足りない方は通信講座を活用すると良いでしょう。

4.民間のスクールで学ぶ

民間のスクールは通信講座より費用はかかりますが、対面授業になるので独学で学ぶよりも理解しやすいでしょう。また、スクールによっては座学だけでなく、カウンセリング方法やコミュニケーションの取り方といった実技を学ぶことができます。

座学だけでなく実技も学びたい方、同じ目標を持つ人と交流したいという方は、スクールに通うのがおすすめです。体験入学を行っているスクールもあるので、一度参加してみると良いでしょう。

心理学の資格を活かせる分野と仕事内容

心理学の資格を活かして働く女性

心理学の資格を有していると保健医療や福祉、教育など、さまざまな分野での活躍が可能です。ここでは、心理学の資格を活かせる分野とその仕事内容を紹介します。

保健医療分野

保健医療分野の勤務先としては、病院やクリニック、保健所、保険センターなどが挙げられます。

医療分野で働く場合は心理学の知識だけでなく、ある程度の医療知識が必要とされる場合もあります。そのため、心理学の資格だけでなく、看護師免許や医師免許などの医療に関する資格を有している人が活躍しやすいでしょう。

福祉分野

福祉分野の勤務先としては、児童相談所や児童発達支援センター、障害児通所支援事業所、障害者支援施設などが挙げられます。また、認定こども園や保育所、児童館といった児童福祉施設でも活躍が可能です。

福祉分野では、児童福祉や障害者福祉、高齢者福祉などに関して援助をを行います。また、高齢者はもちろん介護を行う介護スタッフの相談に応じることもあります。

教育分野

教育分野の勤務先としては、公立の教育相談機関や教育委員会、大学の学生相談室などが挙げられます。主にスクールカウンセラーとしての勤務が多いようです。

教育分野では小学生から大学生までの学生を対象として、いじめや不登校、勉学、家族に関してなど、さまざまな問題に関する相談に応じています。また、学生だけでなく、教員の相談やストレスマネジメントにも対応しています。

産業分野

産業分野の勤務先としては、企業の相談室や組織外の相談機関、障害者職業センター、ハローワークなどが挙げられます。中でも、企業の相談室や組織外の相談機関に勤める人が多いようです。

企業の相談室で勤める場合、社員のメンタルヘルスケアや職場復帰に関する相談・支援、ストレスチェックを活用した心理支援などを行います。障害者職業センターやハローワークでは、就職やキャリアに関する相談に応じ、支援を行うのが主な仕事です。

まとめ

近年は、心に問題を抱える人が増加傾向にあります。また、高齢化に伴い高齢者やその家族に向けたカウンセリングも重要視されています。心理カウンセラーの需要は年々高くなっているため、それに比例して活躍の場も増えていくことが予想されるでしょう。

とくに心理学の知識を有する看護師は、医療知識も持ち合わせていることから医療現場での活躍が期待されています。心理学に関する資格は独学で取得できるものも多いため、スキルアップやキャリアアップのために取得しておいて損はないでしょう。

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