「クリニックと病院は何が違うの? 」と疑問に思っている方もいるでしょう。クリニックは診療所の通称で、地域のかかりつけ医としての役割を担っています。一方、病院は緊急搬送の対応や難病の治療をするなど、比較的重篤な症状の診療を行っています。
この記事では、クリニックと病院の違いを入院患者数やスタッフの配置基準などに分けて解説します。それぞれの医療機関における看護師の仕事内容や待遇のほか、クリニックで働くメリットも紹介しているのでぜひ参考にしてください。
クリニックとは
クリニックとは診療所の通称で、外来患者を中心に診察する小規模な医療機関のことです。医療法第一章第一条の五では、診療所を以下のように定義しています。
医療法 第一章第一条の五
2 この法律において、「診療所」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、患者を入院させるための施設を有しないもの又は十九人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。
(引用:e-GOV法令検索「医療法」)
クリニック・診療所・医院など、名称はさまざまであるものの、法律上の区分はすべて診療所です。2023年3月末時点における病院・診療所の施設数は、下表の通りとなります。
施設の種類 | 施設数 |
---|---|
病院 | 8,139 |
一般診療所 | 105,213 |
歯科診療所 | 67,431 |
厚生労働省の調査によると、一般診療所の施設数が105,213か所、歯科診療所は67,431か所です。病院は8,139か所であり、医療機関の大多数がクリニックに該当することが示されました。
クリニックと病院の3つの違い
クリニックと病院では入院患者の人数やスタッフの配置基準、役割がそれぞれ異なります。どちらで働くか迷っているという方は、双方の違いを把握したうえで、働く環境をイメージするとよいでしょう。
ここでは、クリニックと病院の3つの違いについて詳しく紹介します。
入院患者の人数
クリニックと病院の最大の違いは、入院ベッド数です。医療法によって、クリニックと病院は入院患者の人数が定義されています。クリニックの入院患者数は19人以下であり、入院機能を持たなくても問題ありません。一方、病院入院患者数は20人以上と定められており、必ず入院設備があります。
厚生労働省が2023年5月31日に公表した「医療施設動態調査」における、歯科診療所を除くクリニックの施設数と病床の有無の割合は下表の通りです。
施設のタイプ | 施設数 | 割合(%) |
---|---|---|
有床 | 5,834 | 5.5 |
無床 | 99,379 | 94.5 |
合計 | 105,213 | 100 |
2023年3月末時点で、一般診療所104,292か所のうち無床クリニックは99,379か所、有床クリニックは5,834か所でした。大半のクリニックは病床を設けておらず、有床クリニックの割合は全体の約5.5%にとどまっています。
スタッフの配置基準
クリニックと病院では、スタッフの配置基準が異なります。
療養病床を有するクリニックの場合、医師と看護師および准看護師、看護補助者を規定数配置しなければならないと定められています。ただし、無床クリニックの場合は配置基準がなく、医師1名でも開業が可能です。
一方、病院の場合は医師や看護師および准看護師のほかに、薬剤師や栄養士の配置も必要です。標榜する診療科目によっては、歯科医師や診療放射線技師、理学療法士、作業療法士も配置するよう定められています。
(出典:厚生労働省「医療法に基づく人員配置標準について」)
役割
クリニックと病院では、担っている役割も異なります。
クリニックは地域のかかりつけ医として、主に軽傷のケガや病気、慢性疾患などを診療します。クリニックでの処置が難しい場合は、医師が紹介状を書いて病院での治療につなげます。
一方、病院は主に重篤なケガや病気の診療、緊急搬送の対応を行います。そのため、クリニックよりも設備が整っており、専門医が多く在籍しているのが特徴です。また、規模の大きな病院になるほど、標榜する診療科目が増える傾向にあります。
なかでも特定機能病院は400床以上の病床を有し、原則定められた16科目の診療科を標榜する必要があります。集中治療室(ICU)や無菌病室(クリーンルーム)、医薬品情報管理室(DI室)を備えており、高度な先端医療の開発・研修・提供を行っています。
(出典:厚生労働省「特定機能病院について」)
また、近年では住み慣れた地域で自分らしい生活を送れるよう、医療や介護、さらに住まいといった面を地域一体で支援する「地域包括ケアシステム」が注目されています。そして、この地域包括ケアシステムによってかかりつけ医制度が重要視されていることから、今後クリニックが果たす役割もさらに増加していくでしょう。
- かりつけ医は、日常行う診療においては、患者の生活背景を把握し、適切な診療及び保健指導を行い、自己の専門性を超えて診療や指導を行えない場合には、地域の医師、医療機関等と協力して解決策を提供する。
- かかりつけ医は、自己の診療時間外も患者にとって最善の医療が継続されるよう、地域の医師、医療機関等と必要な情報を共有し、お互いに協力して休日や夜間も患者に対応できる体制を構築する。
- かかりつけ医は、日常行う診療のほかに、地域住民との信頼関係を構築し、健康相談、健診・がん検診、母子保健、学校保健、産業保健、地域保健等の地域における医療を取り巻く社会的活動、行政活動に積極的に参加するとともに保健・介護・福祉関係者との連携を行う。また、地域の高齢者が少しでも長く地域で生活できるよう在宅医療を推進する。
- 患者や家族に対して、医療に関する適切かつわかりやすい情報の提供を行う。
(引用:厚生労働省「かかりつけ医機能について」)
地域にある小規模なクリニックは特にかかりつけ医としての側面が大きく、地域住民との信頼関係の構築や医療を取り巻く社会的活動への参加、さらに介護・福祉関係者との連携がより強く求められます。
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クリニックと病院 | 看護師が働く際の違いは?
クリニックと病院では、看護師の働く環境や仕事内容、さらに待遇も細かに異なります。
ここからは、クリニックで働く看護師と病院で働く看護師における「環境・仕事内容・待遇」の違いを項目ごとに解説します。どちらが自分に合っているか考えるための指標の一つとして、ぜひ参考にしてください。
環境
病院はクリニックに比べて医療機器が充実しています。高度医療を提供している病院では、最先端の医療機器に触れる機会もあるでしょう。そのため、病院に勤務する看護師は病気や医療機器など幅広い看護知識が必要です。
また、病院とクリニックでは、勤務する医療スタッフ数や関わる職種が異なります。一般的に、クリニックは少人数の医師と看護師で運営していることがほとんどです。一方、病院は医師や看護師の人数が多いのはもちろん、薬剤師や理学療法士、作業療法士、臨床検査技師など多職種と関わる機会があります。
仕事内容
看護師としての仕事は、病院もクリニックも基本的に同じです。医師の診察の補助や検温、血圧測定、採血などを行います。ただし、クリニックは外来、病院は病棟業務がメインです。
有床クリニックや病院勤務の看護師は上記の業務のほかに、バイタルチェックや食事・排せつ介助、内服薬の管理、体位交換など、入院患者の身の回りのサポートを行います。
また、病院勤務の看護師は手術室看護師(オペナース)として、手術のサポートをメインで行う場合もあります。
待遇
役職や勤務先によって異なりますが、給料は病院のほうが高い傾向にあります。
日本看護協会の「2021年 看護職員実態調査」によると、看護師の平均税込給与総額は病院勤務が386,046円、クリニック勤務が354,563円でした。クリニック勤務よりも、病院勤務のほうが約3万円高い結果となっています。
クリニック勤務よりも病院勤務のほうが高い理由には、夜勤が関係していると考えられます。夜勤手当は、三交代制の場合が準夜勤・深夜勤ともに約5千円、二交代制の場合は約1万円です。月の夜勤回数が三交代制は7〜8回、二交代制が4〜5回なので、1か月の夜勤手当はおよそ3万円から5万円。無床クリニックの看護師は3万円から5万円の夜勤手当がないことを考えると、夜勤のある病院の看護師に比べて給料が低くなる可能性が高いでしょう。
また、病院のほうが法人としての規模が大きく、福利厚生が充実している傾向にあります。しかし、夜勤がないクリニックのほうが生活リズムが整いやすく働きやすいと考える看護師もいます。
(出典:日本看護協会「2021年 看護職員実態調査」)
クリニックで働く看護師の1日
クリニックで働く看護師は、「日勤のみ」が基本の勤務形態となります。また、看護師数が少ないがゆえに1人で取り組まなければならない業務は多い一方で、病徴業務のように、服薬管理や患者の身の回りのサポートもなく、ルーティンワークが多い点も特徴です。
ここでは、クリニックで働く看護師の1日のスケジュール例を紹介します。
8:30 | 出勤・始業 |
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クリニックに出勤したら、午前診療の開始時間までに換気・清掃といった環境整備やカルテの準備、さらに備品の補充や診療準備を手早く進めます。クリニックによっては、医師を交えた朝礼も行います。 |
9:00 | 午前診療開始 |
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診療準備が終了し午前診療の開始時間を迎えたら、患者さんを呼び入れ、問診やバイタルチェック、診療補助を行います。医師の指示のもと、採血や注射などの処置も担当します。
医師の診察がスムーズに進むよう適切にサポートしつつ、定期的にかかる問い合わせの電話にも対応します。 |
12:30 | 午前診療終了・昼休憩 |
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午前診療の終了時間を迎えたら、採血依頼書と採取した検体を確認し、検査会社に外注・午後診療に向けた環境整備と備品補充を行い、昼休憩に入ります。なお、午前診療が長引いた場合は休憩時間もずれます。
午前診療の終了時間から午後診療の開始時間までに時間が空いているクリニックの場合は、外出・一時帰宅をする看護師も多くいます。 |
15:00 | 午後診療開始 |
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昼休憩が終わったら、クリニックに戻り午後診療を開始します。午前診療と同様、患者さんの案内対応や医師の診療介助、さらに電話対応といった事務作業を進めます。 |
19:00 | 午後診療終了 |
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午後診療の終了時間を迎えたら、診療受付を終了し、室内の清掃や機器の消毒・滅菌、カルテ整理、物品補充を行います。業務によっては、診療時間の終了前に患者対応・診療介助と併行して進める場合もあります。 |
19:15 | 終業・退勤 |
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診療の終了準備が終わったら、最終チェック・戸締りをして退勤します。クリニックによっては、医師を交えた終礼も行います。なお、午後診療が長引いた場合は、退勤時間も遅れる可能性があります。 |
クリニックで働く看護師は、基本的に上記のようなスケジュールで1日が終了します。診療時間が長めのクリニックでは早番・遅番があるため、必ずしも上記の時間帯で働けるわけではありませんが、基本的な業務内容に大きな違いはありません。
看護師がクリニックで働く4つのメリット
夜勤の負担や業務内容が理由で、病院からクリニックへの転職を考える看護師は少なくありません。クリニックで働くメリットの代表例として次の4つがあります。
- プライベートと両立しやすい
- 自宅から近い職場で働ける
- 難しい処置が比較的少ない
- 多職種と連携して働ける
転職を決める前に、自分の希望や働き方と合っているか考えてみましょう。
プライベートと両立しやすい
病棟業務がメインとなる病院の場合、勤務する看護師のほとんどはシフト制です。土日祝日も出勤となるケースが多く、家族や友人と予定を合わせにくい傾向にあります。
一方、クリニックは基本的に「土曜日は午前中のみ」「日曜・祝日は休み」など、診療日時が決まっているケースが一般的です。ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの大型連休もカレンダー通りに休診になることが多いため、家族や友人とも予定を合わせやすいでしょう。
また、病院では日勤と夜勤を繰り返すシフトの組み方が多く、勤務する看護師も生活リズムが乱れがちになります。一方、無床クリニックの場合は入院対応のための夜勤やオンコールがありません。規則正しい生活を送りやすく、身体的負担も少なめです。
自宅から近い職場で働ける
クリニックは病院よりも軒数が多いため、自宅の近くで勤務先を見つけやすいのもメリットの1つです。自宅と勤務先が近ければ、通勤時間の短縮につながります。
また、クリニックの多くは日勤かつ診療時間と勤務時間がほぼイコールです。残業も発生しにくいため、家事や育児、介護などとの両立もしやすくなります。たとえば、保育園や幼稚園の近隣クリニックなどで勤務し、終業後すぐに迎えに行けるようにする、というケースも珍しくありません。
難しい処置が比較的少ない
最先端の治療を行っている病院に比べて、クリニック勤務は難しい処置が少ない傾向にあります。命に関わる状況にもあまり直面しないため、精神的な負担は比較的少ないでしょう。
なお、クリニックによってはその分野の権威である医師が開業している場合もあります。専門分野に特化したクリニックでは、病院よりも専門的な治療に携われます。極めたい分野がある方は、専門医が治療を行っているクリニックを選ぶとよいでしょう。
多職種と連携して働ける
クリニックは地域包括ケアシステムの推進により、地域の病院など医療関係者だけでなく、介護職や自治体の職員などの多職種と連携し、地域医療を行うことになります。また、地域医療によって需要が高まりつつある在宅医療の提供に向けて、体制構築も強く求められています。
そのため、クリニックで働く看護師は病院で働く看護師と違い、より広い視点をもって働かなければなりません。
在宅医療の体制構築や多職種連携による地域医療支援によって、あらゆる観点から対象患者さんのケアに努められるという点は、クリニックで働く看護師ならではの大きな魅力といえるでしょう。
看護師がクリニックで働く3つのデメリット
クリニックでの勤務にはメリットがある一方、下記のようなデメリットが生じる可能性もあります。
- 看護技術の向上・活用の機会が少ない
- 病院と比べて給与水準が低いケースがある
- 1人あたりの業務負担が大きいことがある
転職・就職してから後悔しないためにも、クリニックで働くデメリットについても知っておきましょう。
看護技術の向上・活用の機会が少ない
クリニックは、主に病気の初期治療や安定期治療、在宅患者さんの治療を担当します。緊急性の高い患者さんや重篤な患者さん、専門的な処置を必要とする患者さんを担当することは、ほとんどありません。
高度な医療技術や多様な疾患に接する機会も減るため、看護技術を活用したい、スキルを磨きたいと考える方には物足りないかもしれません。育児や介護が落ち着いたら病院勤務に戻りたいと考えるのであれば、看護業務をメインで担当できるクリニックを選ぶとよいでしょう。
病院と比べて給与水準が低いケースがある
勤務先によっても差はあるものの、一般的にクリニックの給与水準は入院施設のある総合病院や救急医療対応をする病院と比べて低めです。ほとんどのクリニックは日勤のみであり、夜勤がありません。そのため、夜勤手当のある病院からクリニックへ転職すると、想定以上に給与が目減りする場合があります。
また福利厚生の面でも、運営母体の大きな病院のほうが個人経営のクリニックより手厚い傾向にあります。クリニックによっては各種手当や退職金の制度自体がないケースもあるため、給与面を重視する場合は事前にしっかりと情報をチェックしましょう。
1人あたりの業務負担が大きいことがある
クリニックは病院に比べて在籍する看護師の数が少なく、また診療科ごとに分かれていないところが大半です。そのため、看護師一人ひとりが負担する業務量も多くなる傾向にあります。
また、少人数で切り盛りするクリニックの場合、医療事務スタッフが足りないケースも珍しくありません。看護業務以外の受付や事務作業、雑務なども看護師が担当することがあります。事務や雑務を兼務したくない方は、看護業務に専念できるクリニックを探すとよいでしょう。
クリニックに向いている方の特徴
最後に、クリニック勤務に向いている方の特徴を紹介します。もちろん、ここで紹介する特徴に当てはまらないからといって、必ずしもクリニック勤務に向いていないというわけではありません。
選んだ職場の環境や働き方によっては、次第に適性が身につくケースも多々あります。「クリニックで働いてみたい」と考えるのであれば、思い切って挑戦してみるのも1つの方法です。あくまでも参考までにとどめ、後悔しないよう熟考して決めてください。
即戦力となるスキルがある方
少人数で運営されているところが多いクリニックでは、一人ひとりの対応する業務の幅が広く、量も多めです。新人教育を想定していないケースも多く、ある程度単独でスピーディーに業務を遂行できるだけの実力と経験を求められます。
また、かかりつけ医としての役割を担うクリニックでは、通院する患者さんやその家族と良好な関係を築くことが大切です。そのため、円滑なコミュニケーションを可能とするだけの対人能力がある方は、クリニックで歓迎されるでしょう。クリニックによっては未経験の方を募集している場合や、新しいことに挑戦できる場合もあります。
地域密着型の医療に携わりたい方
地域密着型の医療提供を理想とする方にとっても、クリニックの仕事は向いています。病棟勤務の多い病院で看護師が患者さんと関わるのは、入院中のみや入退院の前後の短い期間が大半です。
一方クリニックは患者さんとの距離が近く、かかりつけ医として長期間、あるいは何代にもわたってサポート役を務めるケースが少なくありません。患者さん一人ひとりと向き合い、十分にコミュニケーションを取りながら地域に根ざした看護ケア・医療サービスを担いたい方には、魅力的な職場といえるでしょう。
主体性のある方
クリニックでは少ないスタッフで業務を行うため、指示されるまで動けない看護師では周囲の負担を増やしかねません。自分自身で必要なことを考えて行動に移せる主体性がある方は、クリニックの仕事が向いています。
また、クリニックは病棟のような柔軟なシフト調整が難しく異動もないため、ほかのスタッフとの関係構築が重要なポイントです。看護師同士だけでなく、医師やほかのコメディカル職員との連携も求められます。
職場での人間関係がうまくいけば、快適に働けるだけでなく、急な休みや早退にも快く協力してもらえるでしょう。
働きやすいクリニックを探すときのポイント
看護師さんが働きやすいクリニックを探すときは、勤務形態や給料といった基本情報のほか、下記3つのポイントもチェックするとよいでしょう。
- 自分に合った診療科のクリニックを探す
- 人間関係を事前に調べる
- 福利厚生の充実度をチェックする
ここからは、それぞれのポイントについて詳しく説明します。
自分に合った診療科のクリニックを探す
クリニックには、内科や小児科、整形外科といった病院にもあるような診療科のほか、美容クリニックなど病院にはない診療科もあります。診療科によって看護師が担当する業務や働き方も大きく変わるだけでなく、これまでの看護師経験を活かせるかどうかも変わるため、自分に合った診療科のクリニックが何かを明確にすることが大切です。
多くのクリニックでは、即戦力となる人材を求めています。特定の診療科における経験が多いほど即戦力としての期待度も高まり、採用率もアップするでしょう。経験のない診療科にチャレンジしてみたいという場合は、未経験者歓迎の職場を探すほか、セミナーに参加する・独学で学ぶなどして、スキルの習得に意欲的である姿勢を示すことが大切です。
人間関係を事前に調べる
クリニックは少人数体制となるため、長く働き続けるためにはスタッフ同士の人間関係が重要となります。人間関係が良好な職場の場合、スタッフ間での連携がとりやすいだけでなく、何か困ったことがあればすぐ相談できるため、心身ともに負担なく働けるでしょう。
しかし、クリニックの人間関係は求人票だけで把握できません。人間関係を事前に調べたいのであれば、職場見学をするか、転職エージェントを利用することが望ましいでしょう。転職エージェントでは、キャリアアドバイザーから職場の人間関係についての情報を伝えてもらえるため、理想の求人を効率よく探せます。
福利厚生の充実度をチェックする
福利厚生が充実しているかどうかは、働きやすさを大きく左右する重要なポイントです。福利厚生とは、社員に対する、手当・報酬の支給制度を指します。
従業員数の少ない小規模クリニックでは、社会保険が完備されていないケースもあります。反対に、小規模クリニックでも社会保険や労災保険はもちろん、通勤手当や産休育休手当、退職金制度が完備されているケースもあるなど、クリニックによって福利厚生の充実度はさまざまです。
ライフステージが変化してもワークライフバランスを保って働き続けられる職場を選びたいなら、福利厚生が十分に整っているクリニックを探しましょう。
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まとめ
クリニックはかかりつけ医として、地域住民の医療を支えています。病院と比べて施設数が多く、人々にとって馴染みのある医療施設です。
クリニックは基本的に夜勤がないため、看護師にとって身体的な負担が少なく働きやすい環境といえるでしょう。また、休診日が休日になることから、プライベートの予定を立てやすいのもクリニックで働く魅力の1つです。
クリニックで働きたい方は、日本全国の看護師向け転職サイト「マイナビ看護師」にぜひご相談ください。
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※当記事は2023年6月時点の情報をもとに作成しています