准看護師と看護師の違いは、見た目では分かりません。仕事内容もあまり変わりませんが、資格や業務の進め方は大きく異なります。
この記事では、准看護師と看護師の違いを資格取得までにかかる年数や仕事の進め方、キャリアアップ先などに分けて解説します。また、准看護師になる方法や給料、将来性についても紹介しますので、看護職をめざす方はぜひ参考にしてください。
准看護師とは?
准看護師とは、都道府県知事が発行する准看護師免許を持っている看護職のことです。免許を発行するのは都道府県知事ですが、資格を持っていれば全国どこでも働けます。病院やクリニックなどで医師や歯科医師、看護師の指示のもと、診療の補助や看護を行います。
日本看護協会の「令和2年看護関係統計資料集」によると、2019年の准看護師の人数は30万5,820人でした。増加を続ける看護師とは異なり、准看護師の人数は毎年減少しています。2010年と比べると9年間で約8万人も減っており、今後も減少が続くと考えられています。
(出典:日本看護協会「令和2年看護関係統計資料集」)
准看護師の仕事内容
准看護師のおもな仕事は、以下の通りです。
- 体温、血圧、脈拍の測定
- 診察補助
- 点滴、注射、採血
- 食事介助
- 排泄介助
- 入浴介助
- 体位変換
- 服薬管理
- 手術補助
- シーツ交換
- 患者の移送
- カルテ記入
- カンファレンスへの参加
准看護師が行う仕事は診察や手術の補助、点滴、採血、カンファレンスへの参加などで、基本的に看護師と同じです。ただし、准看護師は医師か看護師の指示のもとでしか業務を行えません。
日本看護協会の「看護業務基準(2021年改訂版)」によると、看護師と准看護師の教育の基本的な考え方について、下記のように記載されています。
○看護師と准看護師の教育の基本的考え方(看護師等養成所の運営に関する指導ガイドライン)
・看護師:「科学的根拠に基づいた看護の実践に必要な臨床判断を行うための基礎的能力を養う」等
・准看護師:「医師、歯科医師、又は看護師の指示のもとに、療養上の世話や診療の補助を、対象者の安楽を配慮し安全に実施することができる能力を養う」等
准看護師は看護師に指示はできません。たとえ准看護師のほうが看護歴が長くても、後輩の看護師に指示を行えないため、准看護師は長く勤めていても管理職への昇進は難しいとされています。
看護計画の立案も、准看護師にはできません。看護計画とは、患者さんが入院してから退院するまでの過ごし方や、退院までに達成すべき目標を明確にするものであり、すべての患者さんに対して作成されます。
看護師は、大学や看護学校の課程で看護計画立案に必要な教育を受けます。准看護師養成学校の授業では、看護計画の立案に関する教育が含まれていません。
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准看護師の一日の流れ
准看護師の一日の流れは看護師とほぼ変わりません。病棟勤務になった場合、一般的な准看護師のタイムスケジュールは次の通りです。
【日勤のタイムスケジュール】
8:00 | 出勤 | 制服に着替え、担当患者のカルテを確認 |
8:30 | 申し送り | 夜勤スタッフからの申し送り |
9:00 | 午前の業務 |
患者さんに挨拶し、午前の業務を開始 【午前の業務の例】
|
11:30 | 食事援助 | 介助が必要な患者さんの食事を援助 |
12:00 | 休憩 | 交代で1時間程度の休憩 |
13:00 | 午後の業務 |
午前と同様の業務に加え、下記業務も遂行 【午後の業務の例】
|
16:30 | 申し送り | 夜勤スタッフへ申し送り |
17:00 | 退勤 | 私服へ着替えて退勤 |
【夜勤のタイムスケジュール】
16:00 | 出勤 | 制服に着替え、担当患者のカルテを確認 |
16:30 | 申し送り | 日勤スタッフからの申し送り |
17:00 | 夜の業務 |
患者さんに挨拶し、夜の業務を開始 【夜の業務の例】
|
21:00 | 消灯 |
入眠環境と整え各病棟を消灯 【夜間の業務の例】
|
2:00 | 仮眠 | 交代で2時間程度の仮眠 |
6:00 | 朝の業務 |
患者さんの起床に伴い、朝の業務を開始 【朝の業務の例】
|
7:00 | 朝食援助 | 食事介助・食後の口腔ケアなど |
8:30 | 申し送り | 日勤スタッフへ申し送り |
9:00 | 退勤 | 私服へ着替えて退勤 |
なお、上記のスケジュールはあくまでも一例であり、職場によっても一日の流れは異なります。
准看護師の勤務先
日本看護協会の「令和2年看護関係統計資料集」によると、准看護師の勤務先は病院が最も多く、全体の36.3%でした。次に多いのはクリニックで34.6%です。そのほかにも、居宅サービスや介護老人保健施設、介護老人福祉施設で勤務している人の割合が多い傾向にあります。
一方、看護師は68.9%と約7割近い人が病院で勤務しており、クリニック勤務者は15%、そのほかの勤務先はいずれも5%以下でした。
(出典:日本看護協会「令和2年看護関係統計資料集」)
看護師の多くが病院勤務なのに対し、准看護師はクリニックや施設などさまざまな勤務先で活躍しています。
○病院
病院とは20床以上を有している医療機関のことです。複数の診療科目を標榜しており、規模の大きな病院では1,000床以上になることも。なかでも、大学病院などでは最先端の治療を行っており、看護職はより専門性の高い看護を求められます。
○クリニック
多くのクリニックでは、入院施設を有していません。入院施設はあっても、19床以下です。そのため、看護職の勤務は日勤の場合がほとんど。個人経営の規模の小さなクリニックなどでは、受付や会計、清掃といった雑務も看護職が行うことがあります。
○介護施設
介護施設では、おもに利用者の健康管理や服薬管理などを行います。施設によっては、介護職と一緒に食事介助や入浴介助などの介護業務を行うこともあります。
介護施設といっても特別養護老人ホームや介護老人保健施設、有料老人ホーム、グループホーム、デイサービスなど、種類はさまざまです。施設によって介護度や求められる役割、勤務体系が異なります。
准看護師の給料
厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、准看護師のきまって支給する現金給与額は28万6,700円、年間賞与やその他特別給与額は62万6,800円でした。准看護師の年収は406万7,200円です。
なお、准看護師と看護師の給料の差は以下の通りです。
看護師と准看護師の給料差は、毎月の給料で5万7,600円、年間賞与で22万7,800円です。年収では、91万9,000円もの差になります。仕事内容にあまり変わりはありませんが、資格や業務の進め方の違いによって、給料では大きな差が生じます。
(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」)
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准看護師と看護師の違い
准看護師と看護師の違いは、以下の通りです。
准看護師 | 看護師 | |
---|---|---|
免許の発行 | 都道府県知事が発行する免許 | 厚生労働大臣が発行する免許 |
必要学歴 | 中学校卒業 | 高校卒業 |
資格取得までにかかる年数 | 2年以上 | 3年以上 |
履修時間 | 2年課程で1,890時間以上 | 3,000時間以上の履修 |
職種の概要 | 保健師助産師看護師法 第6条医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行う | 保健師助産師看護師法 第5条傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行う |
仕事の進め方 | 医師や歯科医師、看護師の指示のもと、業務を行う | 自ら判断して業務を行う |
キャリアアップ | 看護師 | 認定看護師・専門看護師・保健師・助産師など |
○免許の発行
准看護師と看護師では、保有している免許が異なります。准看護師は都道府県知事が発行する免許ですが、看護師は厚生労働大臣が発行する免許で国家資格です。
○教育課程(必要学歴・資格取得までにかかる年数・履修時間)
准看護師免許を取得するには中学卒業後に准看護師養成所へ入学し、2年課程で1,890時間以上の履修が必要です。一方、看護師免許を取得するには、高校卒業後に大学や看護師養成所に3〜4年間通い、3,000時間以上の履修が必要です。
准看護師は中学卒業後に2年で免許が取得できるのに対し、看護師は取得までに高校卒業後3年から4年かかります。
看護師と准看護師では、養成所の教育内容自体にも違いがあります。看護師も准看護師も医師の指示を受ける点は共通するものの、看護師は看護の分野に関しては自らの責任において行動し、指示を出せる立場です。
看護師には人体の構造や機能を系統立てて理解し、健康・疾病・障害に関する高い観察力や判断力を養うための教育がなされます。同時に、解剖生理学・生化学・栄養学・薬理学・病理学・病態生理学・微生物学などを、臨床現場で活用可能なレベルで身につけなければなりません。
一方の准看護師は、人体の構造や機能、疾病の成り立ちについては概要を理解すれば十分です。また、薬物や栄養に対する理解も患者さんの様子を的確に観察し、安全に援助できるレベルに達していれば基礎的な内容でよいとされます。
○職種の概要と仕事の進め方
保健師助産師看護師法では、看護師は第5条で「傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者」と定義されています。一方、准看護師は第6条で「医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者」とされています。
准看護師と看護師はいずれも診察の補助や健康管理、注射、採血などを行います。ただし、看護師は自身の判断で看護業務を行えるのに対し、准看護師は医師や看護師の指示がないと業務を行えません。
○キャリアアップ
准看護師がキャリアアップをめざす際は、看護師免許を取得します。一方、看護師のキャリアアップ先は多岐にわたり、認定看護師や専門看護師、保健師、助産師などがあります。
准看護師の免許では、認定看護師や専門看護師、保健師、助産師にはなれません。これらの資格を取得するには、まずは国家資格である看護師の免許を取得する必要があります。
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准看護師の資格を取得する4つのメリット
准看護師は短期間で働きながら資格の取得が可能です。また、活躍の場が多いのも准看護師になるメリットといえます。ここでは、准看護師の資格を取得する4つのメリットを詳しく解説します。
1.短期間で資格が取得できる
准看護師のメリットは、なんといっても短期間で資格が取得できることです。准看護師養成所であれば、最短2年で准看護師免許が取得可能。看護師になるよりも学校に通う期間が短くて済むので、その分学費も安くなります。
2.働きながら資格取得が可能
准看護師養成所には全日制と半日制があるため、自身の生活スタイルに合わせて通えるのがメリットです。半日制の准看護師養成所に通うことで、多忙な主婦や社会人も家庭や仕事と両立させながら准看護師免許の取得をめざせます。
3.1年で複数回受験できる
准看護師試験の合格率は全国平均97~98%と非常に高いうえ、受験するチャンスが1年に2回あることもメリットです。
准看護師試験は47都道府県で毎年2月に1回ずつ開催されており、試験日程は平日・休日のいずれかに分かれます。2023年であれば、東京都が2月5日実施であるのに対し、山梨県は2月14日の実施です。
准看護師資格は取得した都道府県以外でも効力を発揮するため、試験場所は自分が居住する地域に限定する必要がありません。仮に試験に落ちても、同年のほかの日に再度受験すればよく、翌年の試験実施日まで待たなくても資格の取得が可能です。なお、出願申請自体は受験場所ごとに行う必要があります。
(出典:一般社団法人 日本准看護師連絡協議会「准看護師になるため知っておきたいこと」)
4.活躍できる職場が多い
准看護師は医師や看護師の指示がなければ業務を行えませんが、すべての職場においてニーズが低いわけではありません。小規模の病院やクリニックといった医療機関のほか、老人ホームや老人保健施設といった介護施設でのニーズは高く、欠かせない存在となっています。
准看護師として働くデメリット
准看護師の資格を取得し、働くことにはさまざまなメリットがある一方、人によっては看護師でなく准看護師を選ぶことでデメリットを感じる場合もあります。准看護師として働くのであれば、事前の調査が不可欠です。
ここでは、准看護師として働く際にデメリットとなり得るケースを4つ紹介します。
1.業務内容や労働時間がハードに感じる
多くの職場で、准看護師は看護師とほぼ同じ看護業務を担当します。また、准看護師だからといってシフトが減らされることも滅多にありません。
夜間も患者のケアが必要となる病棟勤務などでは同じように夜勤が組まれるため、労働時間の不規則な面がきついと感じる人もいます。職場の待遇によっては、給与と比べて業務内容がハードに感じることもあるでしょう。
(参考:日本保健医療大学「准看護師とは?免許の取得方法・仕事内容・メリットとデメリットを詳しく解説!」)
2.パートの准看護師には福利厚生制度がない職場がある
准看護師がパートとして働く場合、事前に職場の福利厚生制度を細かくチェックする必要があります。
多くの仕事と同じく、准看護師もパートやアルバイトでの雇用は、正職員での雇用と比べて社会保障や福利厚生の面で差が出るケースがほとんどです。賞与の支給や定期昇給がまったくないことや、手当が減額されることも珍しくありません。
ただし、職場によってはパートの准看護師も福利厚生制度が利用できるところや、賞与が支給されるところもあります。収入や待遇にこだわる場合は職場探しが重要です。
3.看護師と比べて有効求人数が少ない
准看護師は看護師と比べて資格取得の難易度が低く、職場のニーズも少ないことがデメリットとして挙げられます。下記は、日本看護協会が公表した看護師と准看護師の有効求人数の対比です。
施設 | 看護師の有効求人数 | 准看護師の有効求人数 |
---|---|---|
病院 | 79,616 | 4,087 |
診療所 | 18,027 | 2,518 |
介護・福祉関係 | 31,413 | 5,023 |
都道府県の保健所数や、小学校・中学校・高等学校の養護教諭に至っては、有効求人数が0です。豊富な求人のなかから自分の希望に合った職場を探したいのであれば、国家資格を持つ看護師として働いたほうが就職先・転職先の幅は広がるでしょう。
4.今後准看護師が廃止される可能性がある
准看護師制度は戦後の厳しい医療状況のなか、看護師不足対策に最低限の教育を施した学生を補佐として現場に送り込んだのが始まりです。
かつては看護師よりも、准看護師の就業者数が上回っていました。しかし、1979年を境に看護師数が准看護師数を上回り、現在では看護師の就業者が増加する一方、准看護師は年々減少している状況です。
(出典:公益社団法人 日本看護協会「看護師および准看護師の就業者数の推移」)
時代の流れとともに看護師が担う役割は幅広くなり、准看護師に求められる能力も高まっています。看護業界ではこれまでもたびたび議論されてきましたが、准看護師を廃止して看護師へ一本化を図ろうとする動きも強まっているのが現状です。
今後准看護師制度自体が廃止される可能性を鑑みても、長期にわたって准看護師として働くなら、看護師の資格を取得しておいたほうがよいといえるでしょう。看護師として働けば、キャリアアップのチャンスも増えます。
なお、中学校卒業後に准看護師養成所を経て看護師資格取得をめざす場合、最長で11年かかります。対して、直接看護師国家試験受験資格を得る場合、高校の修学期間を入れても最長で7年です。将来的に看護師や助産師、保健師免許取得をめざすのであれば、初めから看護師へのルートを選んだほうがよいといえるでしょう。
(出典:公益社団法人 日本看護協会「准看護師制度について」)
准看護師になる方法
准看護師になるには、都道府県知事が発行する免許が必要です。ここでは、准看護師免許を取得するルートと准看護師試験の概要について紹介します。
准看護師の資格取得ルート
准看護師免許を取得するには、主に2つのルートがあります。
(1)中学卒業後、准看護師養成所(2年)または高等学校衛生学科(3年)に進学する
(2)高校卒業後、准看護師養成所(2年)か看護大学(4年)、短大・専門学校(3年)に進学する
(1)のルートでは、中学卒業後に准看護師養成所(2年)または高等学校衛生学科(3年)に進学して、准看護師試験の受験資格を得るための教育を1,890時間以上受けます。そして、准看護師試験に合格することで、都道府県知事より准看護師免許が発行されます。
中学卒業後に准看護師養成所に2年通うのが、准看護師をめざす最短ルートです。
(2)のルートでは、高校卒業後に准看護師養成所(2年)に進学して、准看護師試験の受験資格を得るための教育を1,890時間以上受けます。そして、准看護師試験に合格したら、都道府県知事より准看護師免許が発行されます。
准看護師試験の概要
准看護師試験は、毎年2月に47都道府県で実施されます。
試験科目は、「人体の仕組みと働き」「食生活と栄養」「薬物と看護」「疾病の成り立ち」「感染と予防」「看護と倫理」「患者の心理」「保健医療福祉の仕組み」「看護と法律」「基礎看護」「成人看護」「老年看護」「母子看護」「精神看護」の14科目。全150問が出題されます。
2022年に行われた准看護師試験は、受験者14,408人のうち合格者は14,122人で合格率は98.0%でした。2021年の合格率は99.0%、2020年の合格率は96.0%と例年高い水準であるため、准看護師試験の難易度はそれほど高くはないでしょう。
(出典:厚生労働省「「令和3年度准看護師試験の実施状況について」の訂正について」)
(出典:厚生労働省「令和2年度准看護師試験の実施状況を公表します」)
(出典:厚生労働省「令和元年度准看護師試験の実施状況を公表します」)
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准看護師試験の合格後
准看護師の資格試験に合格したら、免許申請手続きが必要です。
准看護師の免許申請は「自身の住民票がある都道府県」で行います。試験を受けた都道府県ではない点に注意しましょう。申請手続きから実際の免許証発行まで数か月かかることがあるため、余裕をもって申請手続きをすることが大切です。
都道府県知事より免許が交付されれば、晴れて准看護師としての一歩を踏み出せます。患者さんの心と身体を癒すスタッフの1人として活躍しましょう。
(出典:一般社団法人 日本准看護師連絡協議会「准看護師になるため知っておきたいこと」)
准看護師が看護師になる方法
准看護師が看護師になるには、看護師養成所で2年課程を修了して看護師国家試験に合格する必要があります。看護師養成所の2年課程には全日制、定時制、通信制があり、ライフスタイルに合わせて看護師をめざせます。
○全日制
全日制は、准看護師資格取得後に最短で看護師資格を取得できます。ただし、中学卒業後に准看護師となった方は、実務経験が3年以上必要です。
○定時制
定時制には昼間定時制と夜間定時制があり、それぞれ3年間かけて2年課程を修了します。3年の月日はかかりますが、働きながら看護師資格の取得が可能です。
なお、定時制も全日制と同じく、中学卒業後に准看護師となった方は、実務経験が3年以上必要です。
○通信制
通信制では、准看護師として働きながら看護師をめざせます。ただし、通信制で学ぶには実務経験が7年以上必要です。座学は基本的に通信教材で学びますが、病院での見学実習のほか、登校して面接授業や紙上事例演習なども行います。
准看護師から看護師になることで、自身で判断して臨機応変に看護を行えるようになります。また、給与アップにつながる場合もあるでしょう。
認定看護師や専門看護師といったキャリアアップのほか、管理職になることを目標としている方は、まずは看護師免許の取得をめざしましょう。
准看護師の将来性
近年、高齢化や医療の高度化・複雑化の背景もあり、看護職には自律的に判断して看護を行う能力が求められています。日本看護協会では准看護師養成所を看護師養成所に転換し、看護師養成への一本化を目指す動きが出てきています。そのため、准看護師養成所の数が減るのに比例して、准看護師の人数も年々減少しているのが現状です。
しかし、准看護師は小規模の病院やクリニック、介護施設ではニーズが高く、必要とされています。そのため、准看護師が廃止されて完全に看護師に一本化されることはまだないでしょう。
(出典:公益社団法人 日本看護協会「准看護師制度について」)
まとめ
准看護師免許は2年という短い期間で、働きながら取得できます。また、掛かる金額も看護師に比べて安いので、取得しやすいのがメリットです。そのため、まずは准看護師資格を取得して、キャリアアップをめざすのであれば看護師資格を取得する道もあります。
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※当記事は2023年1月時点の情報をもとに作成しています