• 2021年6月29日
  • 2022年10月19日

看護師になるには? 最短でめざす方法と学校の選び方を紹介

 

看護師になるには、看護師国家試験を受けて看護師免許を取得する必要があります。

この記事では、最短で看護師をめざす方法や学校の選び方を解説。また、かかる費用や必要な偏差値についても紹介しているので、これから看護師をめざす方はぜひ参考にしてください。

看護師になるには

看護師になるには、看護師免許の取得が必須です。
看護師免許を取得するには、文部科学大臣が指定する学校や都道府県知事が指定する看護師養成所を卒業した後に、看護師国家試験を受験して合格する必要があります。

看護師国家試験は、毎年2月中旬頃に実施されています。
試験が行われるのは、北海道や東京都、愛知県、大阪府、福岡県など12都道府県です。例年、必修問題50問(1問1点)、一般問題130問(1問1点)、状況設定問題60問(1問2点)が出題されています。

2022年2月に実施された第111回看護師国家試験は、受験者65,025人のうち59,344人が合格で、合格率は91.3%でした。なお、新卒者だけで見ると59,148人が受験しており、合格者は57,057人で合格率は96.5%でした。
過去5年間を見ても、新卒者と既卒者を合わせた全体の合格率は90%前後です。

参照元:厚生労働省「第108回保健師国家試験、第105回助産師国家試験及び第111回看護師国家試験の合格発表」

看護師になるための学校の選び方

通う学校によって学ぶ年数や学べる内容が異なります。各学校の特徴や違いを知って、自分に合った学校を選ぶことが大切です。

以下では、4年制大学・3年制の短期大学・3年制の看護師養成所・5年一貫看護師養成課程校の各特徴を紹介します。

4年制大学

4年制大学は3年制の看護師養成所や短期大学より1年間長い分、看護学の知識や技術についてじっくり学べます。また、看護学だけでなく一般教養科目についても学べるのがメリットです。

さらに、卒業と同時に保健師と助産師の国家試験の受験資格も得られるため、看護師以外のキャリアを選択することも可能です。将来的に幅広いキャリアの選択肢を持ちたい方は、4年制大学を選ぶと良いでしょう。

3年制の短期大学

3年制の短期大学では一般教養を身につけながら看護学を学べ、4年制大学よりも1年早く看護師として現場で活躍できます。「早く看護師になりたいけれど、一般教養についても学びたい」という人に最適です。ただし、4年制大学の増加に伴い短期大学の数は年々減少しています。

3年制の看護師養成所

3年制の看護師養成所のメインカリキュラムは、実技・実習です。そのため、看護師に必要な知識やスキルを最短で身につけて、現場に出たいという方におすすめです。また、大学に通うよりも費用を抑えられるというメリットがあります。

なお、日本看護協会の「2021年 看護職員実態調査」によると、3年制の看護師養成所で学んだ看護師が52.2%と最も多い結果となっています。

参照元:日本看護協会「2021年 看護職員実態調査」

5年一貫看護師養成課程校

5年一貫看護師養成課程校では、高等学校の看護科3年間と看護師養成所の2年間が一貫して学べます。中学生の時点で看護師を目指しており、すぐにでも看護師になる勉強をしたい人に最適な学校です。

厚生労働省によると、2022年10月12日時点で5年一貫看護師養成課程校は全国に79校あります。関東甲信越は5校と少なく、中国・四国や九州・沖縄などの地方に多い傾向にあります。

参照元:厚生労働省「医療関係職種養成施設」

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最短で看護師になるには?

看護師になるための学校の選び方

どうしたら最短で看護師になれるか知りたい方も多いでしょう。最短で看護師になる方法は、現在の年齢や学歴によって異なります。

以下では、最短で看護師になる方法を主婦や社会人、高校生、中学生に分けて紹介します。

主婦や社会人が最短で看護師になるには

主婦や社会人が最短で看護師になるには、3年制の短期大学か3年制の看護師養成所に通うと良いでしょう。最短3年で看護師資格を取得できます
費用を抑えて看護師をめざすのであれば、3年制の看護師養成所がおすすめです。

なお、大学を卒業している方は編入学制度を利用するのもひとつの手です。
編入学制度には2つあり、1つは看護系の短期大学か看護師養成所を卒業した人を対象とする編入学で、看護系大学の2年次または3年次に編入します。もう1つは看護学以外の専攻で大学を卒業した人を対象とする学士編入学です。看護系大学によって編入学制度の有無は異なるため、各大学のホームページ等で確認すると良いでしょう。

聖路加国際大学看護学部には学士3年次編入コースがあり、看護学以外の専攻で大学を卒業した人でも、最短2年で看護師カリキュラムを修了できます。

高校生が最短で看護師になるには

高校生が最短で看護師になるには、3年制の短期大学か3年制の看護師養成所に通うと良いでしょう。
看護師養成所は実技や実習が多い傾向にあるので、少しでも早く看護師になって即戦力として働きたいという方に向いています。なお、短期大学は3年間で一般教養科目も学べますが、学校数は減少傾向にあります。

中学生が最短で看護師になるには

中学生が最短で看護師になるには、5年一貫看護師養成課程校に通うと良いでしょう。
高校卒業後に3年制の看護師養成所に通うと8年かかりますが、5年一貫看護師養成課程校であれば最短5年で看護師資格を取得できます

まずは准看護師をめざすのもアリ

すぐにでも看護職に就きたいという方は、准看護師をめざすのも良いでしょう。准看護師として経験を積んでから、看護師資格の取得もできます。

准看護師は、2年制の准看護師養成所に通って試験に合格することで資格を取得できます。看護師よりも1年早く現場に出られるのです。

また、准看護師養成所は朝から夕方にかけて授業を行う全日制と、午後や夜間に授業を行う半日制があるため、主婦や社会人といった多忙な方も自身のライフスタイルに合わせて通うことができます。もちろん、働きながらの通学も可能です。

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看護師になるにはどのくらいの費用がかかる?

看護師になるにはどのくらいの費用がかかる?

看護師になるには大学か看護師養成所に通わなければなりませんが、かかる費用は通う学校によって異なります。以下では、看護師になるためにかかる費用と利用可能な奨学金制度について解説します。

私立と公立で金額差が大きい

学費は公立か私立かによって大きく異なります。また、通う学校によっても異なるので、以下はひとつの目安としてご確認ください。

4年制大学

公立:250万円ほど
私立:500万円以上

看護師養成所

公立:100万円ほど
私立:250万円ほど

大学と看護師養成所の学費は、公立と私立で倍近くの差があります。特に私立の4年制大学では、700万円以上かかる学校もあるようです。できるだけ安い金額で看護師をめざすのであれば、看護師養成所がおすすめといえます。

奨学金制度を利用するのもひとつの手

高い学費の負担を少しでも減らすなら、奨学金制度を利用するのもひとつの手です。奨学金制度は日本学生支援機構や病院、地方自治体、企業などがそれぞれ設けています。

JASSO奨学金

JASSOの奨学金とは、日本学生支援機構が設けている奨学金制度です。
貸与型奨学金と給付型奨学金の2種類があります。また、貸与型奨学金には無利子と利子付の2種類があり、利子付は無利子の奨学金よりも選考基準が緩やかです。

参照元:日本学生支援機構「JASSOの奨学金とは」

病院奨学金

病院奨学金とは、各病院が独自に設けている奨学金制度のことです。病院が奨学金を負担するかわりに、学生は学校を卒業した後にその病院で一定期間働く「お礼奉公」をします。

お礼奉公の契約内容は病院によって異なりますが、下記のような約束を交わすのが一般的です。

  • 学校を卒業して看護師資格を取得したら、病院で3年間働くこと
  • 定められたお礼奉公期間を働いたら、奨学金は全額免除する
  • お礼奉公期間中に退職する場合は、奨学金を即時一括返還すること
  • お礼奉公期間中に退職する場合は、違約金を支払うこと

お礼奉公の勤務年数は病院によってさまざまですが、3年間が多いようです。また、お礼奉公期間中に退職する場合の返還額は1年未満の退職は全額、2年〜3年以内の退職であれば半額返還など、病院によって異なります。

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看護師等修学資金貸与事業

看護師等修学資金貸与事業とは、各自治体が看護職をめざす人を対象に設けている奨学金制度です。
奨学金制度を利用する人は、奨学金を貸与する都道府県内の大学や看護師養成所を卒業後、同都道府県内の医療機関で一定期間働く必要があります。なお、指定された医療機関で5年間従事した場合、奨学金の返済は全額免除です。

参照元:厚生労働省「看護師等修学資金の貸与について」

民間育英団体の奨学金

民間育英団体の奨学金とは、民間企業や個人が設けている奨学金制度のことです。貸与資格や貸与額などは、奨学金制度を設けている企業や個人によって異なります。

看護師に向いている人の5つの特徴

看護師に必要なのは知識や技術だけではありません。患者さんやその家族と深く関わるため、コミュニケーション能力や共感力が大切です。また、ハードな仕事をこなすには体力も必要不可欠といえます。

以下では、看護師に向いている人の5つの特徴を詳しく解説します。

1.コミュニケーション能力が高い

看護師は医師や同僚の看護師、薬剤師、その他医療スタッフなど、数多くの人と関わる仕事のためコミュニケーション能力が高い人が向いています。さまざまな医療スタッフと情報共有をして患者さんのケアにあたるので、コミュニケーションが取れていないと医療ミスに繋がる可能性もあるのです。

また、不安を抱えている患者さんやその家族の悩みを聞き、支えになるのも看護師の重要な仕事。そのため、コミュニケーションを円滑に取れて、誰とでも打ち解けられる人が看護師に向いているといえるでしょう。

2.共感力がある

患者さんの気持ちに寄り添って、共感できる人が看護師に向いているといえます。病気や怪我の治療をしている患者さんは、何かしらの不安を抱えているもの。看護師が辛い気持ちや不安を理解して、話を聞いたり相談に乗ったりするだけでも、患者さんの不安は和らぐでしょう。

また、気持ちを理解してくれる看護師がいることが、患者さんの心の拠り所になることも。そのため、患者さんの気持ちを理解し、思いやれる人が看護師に向いています。

3.体力に自信がある

看護師の仕事は夜勤があって不規則なだけでなく、力仕事が多いので想像以上にハードです。そのため、体力に自信がある人が向いています。たとえば、病棟勤務では入浴介助や体位交換、清拭といった患者さんの身の回りの看護を日常的に行っており、ときには体重の重い患者さんのお世話をすることも。また、外来の看護師は、ほぼ一日中立ちっぱなしで業務を行います。

仕事内容や忙しさは働く医療機関や診療科によっても異なりますが、体力があることに越したことはないでしょう。

4.精神的にタフである

どんなに治療を施して看護にあたっても、亡くなる患者さんはいます。そのため、大きなショックを受けたり、自身の力不足を痛感し落ち込んだりすることもあるでしょう。どれだけつらいことがあっても、看護師はつらい気持ちを引きずったままではいけません。感情的になって冷静さを欠いてしまうと、ミスに繋がる可能性があるためです。

そのため、精神的にタフである人が看護師に向いているでしょう。

5.向上心がある

医学や看護学は日々進歩しているため、看護師になっても勉強は欠かせません。つねに新しい情報をキャッチして実践できるよう、勉強会や研修会に参加して学ぶ姿勢が大切です。
なかには、スキルアップのために認定看護師や専門看護師、助産師などの資格を取得する人も。最善の看護が行えるよう、向上心を持って学ぶ姿勢を持つ人が看護師に向いています。

看護師になるメリット

看護師になるメリット

看護師は需要が高く、就職しやすく・転職先の選択肢も多いのがメリットです。超高齢社会である日本では、今後も看護師需要が伸びていくことが予想されます。そのため、仕事先がみつからない・転職できないということは、まずないでしょう。なお、看護師の勤務先は病院やクリニック、助産院、介護施設、教育機関など多岐にわたるため、自分にあった勤務先を探せるのもメリットといえます。

また、看護師はほかの職種に比べて比較的給料が高いことも大きな魅力です。
厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均給料は31万2,600円ですが、全職種の平均給料は30万7,400円でした。初任給で見ても、全職種の平均が大卒で22万5,400円なのに対して看護師は24万9,800円と、約2万5,000円ほど高くなっています。

高い給料を得ながら社会貢献ができる看護師は、やりがいのある仕事といえるでしょう。

参照元:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」

看護師の仕事内容や活躍できる場所

護師の仕事内容や活躍できる場所

ここでは、看護師の仕事内容や活躍できる場所について紹介します。将来、自身が就職先・転職先を選ぶ際の参考にしてください。

仕事内容

看護師の仕事内容は働く場所によって多少異なりますが、主に患者さんの健康チェックや身の回りのお世話をします。以下は、病棟で働く看護師の仕事内容の一例です。

  • バイタルチェック
  • 食事・入浴・排泄の介助
  • 注射・採血
  • 点滴・投薬
  • ガーゼ交換
  • 検査の説明
  • ナースコールの対応
  • 患者さんの家族への対応
  • 入院患者の移送
  • ベッドメイキング
  • カンファレンス
  • カルテの入力

病棟に勤務する看護師は患者さんの身の回りのお世話を中心に、点滴やガーゼ交換などの医療行為、患者さんの家族への対応など、さまざまな業務を行います。看護師は医療従事者のなかでも患者さんにとって身近な存在です。看護師は、患者さんおよび患者さんの家族の支えになる重要な役割を担っています。

活躍できる場所

看護師が活躍する職場は、多岐にわたります。以下は、看護師の活躍が期待される職場の一例です。

  • 病院
  • クリニック
  • 美容クリニック
  • 助産院
  • 訪問看護ステーション
  • 特別養護老人ホーム
  • 有料老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 保育園・幼稚園
  • 保健所
  • 健診センター
  • 企業

勤務する職場によって、仕事内容や患者さんの層、勤務スタイルなどが異なります。そのため、自分がどのような仕事や働き方をしたいのかを明確にしたうえで、勤務先を選びましょう

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看護師をめざす人が抱える疑問

看護師をめざす人が抱える疑問

ここでは、看護師をめざす人が抱える疑問をQ&A形式で紹介します。

Q.看護師になるには何年かかる?

最終学歴が高卒以上の方が看護師になるには、最低でも約3年かかります。最短で看護師をめざすのであれば、3年制の短期大学か3年制の看護師養成所に通いましょう。なお、中学生の場合は、5年一貫看護師養成課程校に通うのが看護師になる最短コースです。

Q.看護師になるにはどのくらいの偏差値が必要?

入学する学校によって、偏差値は40前後から70前後とさまざまです。
必要な偏差値は異なりますが、偏差値が低いからといって看護師になれないわけではありません。実際、看護師国家試験の新卒者だけの合格率を見ると95%前後と高い傾向にあります。偏差値やどの学校に入るかというより、しっかりと看護師になるための勉強をすることが重要です。

Q.男性が看護師になるには?

男性の場合も、看護師になる方法は変わりません。高卒以上の場合は4年制大学・3年制の短期大学・3年制の看護師養成所、中学生の場合は5年一貫看護師養成課程校で勉強をして、看護師国家試験に合格することで看護師になれます。

男性看護師は年々増加傾向にあります。看護師は力仕事も多いため、今後さらに男性看護師の需要は増えていくでしょう。

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まとめ

看護師の人手不足に悩む医療機関は少なくありません。そのため、看護師になって就職先に困ることは無いでしょう。

なお、2025年には団塊の世代が後期高齢者になり、2030年には日本の人口の約3分の1が高齢者になると予測されています。病院やクリニックだけでなく介護施設や訪問看護サービス、地域包括ケア事業施設などでも看護師の需要は増加するでしょう。

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