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看護師ヘッドラインニュース

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vol.016

木村憲洋氏セミナー
2018年度 診療報酬・介護報酬ダブル改定の要点
―各論8:介護報酬改定のポイント
(地域密着型サービス・施設サービス編)

2018年3月17日(土)は東京、3月25日(日)は大阪にて、マイナビ主催の診療報酬・介護報酬改定セミナーが開かれました(第1部として診療報酬・介護報酬改定の、第2部として調剤報酬改定のポイントを解説しました)。講師にお迎えしたのは、ベストセラー『医療費のしくみ』の著者でもあり、診療報酬・介護報酬の裏側まで知り尽くす斯界の第一人者、高崎健康福祉大学准教授の木村憲洋氏です。今回は診療報酬改定の各論8として、介護報酬の地域密着型サービス・施設サービスに関する改定のポイントを解説します。

認知症対応型共同生活介護(地域密着型サービス)

認知症対応型共同生活介護の基本報酬は据え置きとなりました。ただし、「入院費用」が新設され、入院後3か月以内に退院が見込まれる入居者について、退院後の再入居の受け入れ体制を整えている場合に246単位/日を算定できるようになりました(1か月に6日を限度とする)。また、1か月以上入院した後、退院して再入居する場合も「初期加算」(30単位/日)を算定可能です。

認知症の利用者の場合、入退院に伴う環境変化が中核症状や周辺症状(BPSD)の増悪につながりやすいため、入居者の早期退院や退院後の安定した生活に向けた取り組みを評価する改定となりました。

短期利用認知症対応型共同生活介護(ショートステイ)については、利用者の状況や家族の事情などで介護支援専門員(ケアマネジャー)が緊急性を認め、ケアプランに基づかないショートステイを提供する場合、事業所ごとに定員プラス1人までの受け入れが認められるようになりました(7日間を限度とする)。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護(地域密着型サービス)

定期巡回・随時対応型訪問介護看護の基本報酬は、全体として微増にとどまりました。24時間対応を評価する「緊急時訪問看護加算」が引き上げられていますが(290単位/月→315単位/月)、これを含めて増収に寄与する程度はさほどでもないと考えられます。

小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護(地域密着型サービス)

小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護の基本報酬は据え置きとなりました。

加算については、小規模多機能型居宅介護で「生活機能向上連携加算」が新設され(I=100単位/月、II=200単位/月)、連携先のリハビリテーション職(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)らとの情報共有などを促すかたちとなっています。

また、小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護で「若年性認知症利用者受入加算」(800単位/月)や「栄養スクリーニング加算」(5単位/日)が新設されました。

看護小規模多機能型居宅介護においては、居宅サービスの訪問看護と同様にターミナルケアや24時間対応の取り組みを評価するため、「看護体制強化加算」(I=3,000単位/月、II=2,500単位/月)が新設されるとともに、「緊急時訪問看護加算」の引き上げが行われています。

介護老人福祉施設(施設サービス)

介護老人保健施設の基本報酬は、従来型個室・多床室ともに比較的大きくプラスとなっています。これまで介護老人福祉施設の収益性が低かったことから、基本報酬を引き上げてバランスを取ったかたちです。

また、介護老人福祉施設での医療ニーズに対応するため、「配置医師緊急時対応加算」(早朝・夜間=650単位/回、深夜=1,300単位/回)が新設されました。複数名の配置医師を置いているか、配置医師と協力医療機関の医師が連携し、施設の求めに応じて24時間対応できる体制を整えている場合に算定可能です。

そのほか、ケアの質を評価するため、「看取り介護加算II」「夜勤職員配置加算III・IV」「排せつ支援加算」「褥瘡マネジメント加算」などが新設されています。

※厚生労働省「平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について」より

介護老人保健施設(施設サービス)

介護老人保健施設については施設類型が再編されたことが大きなポイントです。10項目からなる「在宅復帰・在宅療養支援等指標」に基づき、合計点に応じて「超強化型」「在宅強化型」「加算型」「基本型」「その他」の5類型に分けられました。基本報酬は「その他」でマイナスとなり、それ以外はプラスで改定されています。これらは介護老人保健施設の役割が在宅復帰・在宅療養支援にあることを再確認し、その機能強化をさらに推進するための見直しだとされています。当然ながら類型のランクが高いほど基本報酬も高くなるため、各施設は「在宅復帰・在宅療養支援」という大目標に沿う施策を打っていく必要があるでしょう。

また、介護老人保健施設での医療ニーズに対応するため、「所定疾患施設療養費」が見直されました(I=235単位/日、II=475単位/日)。さらに「かかりつけ医連携薬剤調整加算」(125単位/日)が新設され、ポリファーマシーに対する減薬を評価しています。

※厚生労働省「平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について」より

介護医療院

介護医療院は、長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象とし、日常的な医学管理や看取り、ターミナルケアなどの医療機能と、生活施設としての機能とを兼ね備えた施設として今次改定で創設されたものです。従来の介護療養病床(療養機能強化型)相当のサービスであるI型と、老人保健施設相当以上のサービスであるII型に大きく分けられます。

同時に「移行定着支援加算」が新設され、介護療養型老人保健施設などから介護医療院へ転換する場合、地域住民へ情報提供するなどの要件を満たせば93単位/日を算定できます(転換の届出日から起算して1年以内に限る。ただし、2021年3月31日までの間しか算定できない)。介護療養病床は廃止が予定されているため、その受け皿としてスムーズに転換が進むよう配慮したかたちです。

※厚生労働省「平成30年度介護報酬改定の主な事項」より

以上、このシリーズでは2018年度診療報酬・介護報酬ダブル改定のポイントを紹介してきました。「一つひとつの改定項目に込められた意図を読み解くと、いわゆる2025年問題を控えて国が医療・介護をどのような方向へ誘導しようとしているのか見えてくる」と木村氏は語ります。変化への対応は、まさに待ったなしです。


【セミナー講師・監修者プロフィール】
木村憲洋(きむら・のりひろ)
高崎健康福祉大学 健康福祉学部 医療福祉情報学科 准教授

1971年、栃木県足利市生まれ。武蔵工業大学工学部機械工学科卒業後、神尾記念病院、医療法人杏林会・今井病院を経て、現職。著書に『医療費のしくみ』『病院のしくみ』『薬局のしくみ』(いずれも日本実業出版社)などがある。

メディカルフォーラム当日の配布資料について

メディカルフォーラム当日の配布資料(第一部、第二部)が、以下からダウンロードが可能です。

■【第一部】診療報酬・介護報酬改定 当日配布資料

■【第二部】調剤報酬改定の概要と経営戦略 当日配布資料

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