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三重県

みえ呼吸嚥下リハビリクリニック

みえ呼吸嚥下リハビリクリニックは開院以来、患者さま中心の医療を基本理念とし「安心・安全・そして満足できる地域社会を作ろう」をスローガンに活動している「有床在宅療養支援診療所」です。呼吸器内科、気管食道内科、リハビリテーション科、内科、肛門内科、糖尿病科を標榜し、三重県亀山市を中心とする、地域に根ざした施設として2009年に開院しました。2014年からは、さらなる飛躍を目指し、24時間365日患者さま宅(在宅)で医療を提供する機能を強化しています。運営面では、チーム医療の意義や利点を再認識した上で、さまざまな考え方を尊重。すべての職員が誇りを持って輝きながら働くことのできる職場環境を整えています。

精度の高い医療とホスピタリティを提供し、
患者さまの人生に最後まで密に関わりたい

患者さま主体の医療を職員全員で提供
貴院はどのような経緯で立ち上げられたのですか。

昨今は慢性疾患の加療期間が延びるのに伴ってケア内容も専門化し、地域(在宅)の役割が大きくなっています。しかし、医師個人の力には限りがあるため、知識や技術を有効に生かすのは困難です。そこで、勤務医時代の経験を踏まえて「地域に安心・安全・満足な生活を実現する」を掲げるNPO法人を2001年に立ち上げました。当院はその関連施設の一つで、専門医療である呼吸不全、嚥下障害、終末期医療、在宅医療に力を入れています。2014年には急性期・慢性期入院、精密検査入院、レスパイト入院に対応する病床(14床)を新設して地域医療に貢献しています。

職場環境はどんな感じですか。

患者さまの急変時にはボタン一つですべての部署に情報が行き渡るため、スタッフは常にすべての患者さまの様子を把握することができます。この仕組みにより、目の前の患者さまや業務だけではく、一人ひとりの患者さまに寄り添った看護が可能となっています。職場の雰囲気としても、患者さま本位の雰囲気に満ちている環境だと思います。ですから、求める人材としても、特定のスキルなどよりも、ご高齢の患者さまと日々の生活を一緒に楽しんでいこうという想いを持った方にぜひ来ていただきたいと考えています。

「理想を具体的な形で示したかった」と開院当時を振り返る井上院長。仕事に対するモチベーションを高めるため、呼吸嚥下ケア認定の取得を目指す看護師を応援。「取得者には手当てとして待遇面に反映させています」。
患者さまに寄り添うだけでなく、職種間の連携も深める月に一度の戸外活動。
貴院ならではの取り組みとして自慢できることはなんですか。

医院名にもあるように、摂食や嚥下を中心とするリハビリを手厚く行っていることです。また、患者さまとの関係を密にするため、呼吸器を着けた人や寝たきりの人を含む入院患者さまや外来患者さまと一緒に近場を外歩きする機会を毎月設けています。医療、介護、事務など各職場のスタッフがボランティアでお世話します。勤務の都合で参加できるのは4割ほどですが、職場の壁を越えたスタッフ相互の連携を深めるのにも役立っています。

今後の展望をお聞かせください。

当院は施設の性質上、看取りに関わる機会が少なくありません。そこで、最期の場面では患者さまの写真でパンフレットを作り、家族にお渡しして職員全員で見送る形にしています。今後も、こうした気持ちを大切にしながら、在宅、施設、クリニックの3本柱による現在の形態やシステムを極め、安定的に稼働させたいと思っています。その上で、精度の高い医療とホスピタリティの提供を念頭に置いて、当院ならではの専門治療を怠らず、患者さまの最期まで関わり合えるノウハウやテクニックを確立したいと考えています。

クリニックに隣接するリハビリテーションセンター。定員25人で、術前術後の急性期から回復期までの患者さまに対応。患者さま一人ひとりのペースに合わせたリハビリを積極的に進めている。

リハビリで回復した父の姿を見て医療を志す。
豊富な経験を生かせるのが中途入職者の強み

日々じっくりと向き合うなかで培われる患者さまとの信頼関係
どうして医療の道を選ばれたのですか。

父が事故で半年近く入院していたときに受けていたリハビリに接して興味を持ったのが始まりです。日を追うごとに回復する姿を見てリハビリの力に感動し、生涯の仕事にしようと決めました。現在は呼吸不全と嚥下障害のためのリハビリに関わることが多いですが、整形や脳血管障害関係も担当します。心がけているのは、その人の症状や状態に応じた適切なリハビリを行うこと。患者さまの状態が少しでも改善したときにやりがいを感じます。自分の仕事が患者さまに響くことで得られる喜びは看護職も同じだと思います。

これまでに中途入職なさった方は、貴院の中でどのように自己実現されていますか。

当院では、じっくりと患者さまと向き合う時間があることから、患者さまが本当に困っていることや求めていることをキャッチする力を身に付けることができます。結果として、患者さま一人ひとりのふところに入っていきやすくなるため、患者さま目線を重視されている方にとってはそれが叶う職場であるといえると思います。

「手をほどこせば、ほどこした分だけ、なんらかの改善が見られるのが何より嬉しいですね」という鈴木さん。一人ひとりの症状や状況、程度などに応じた施術を行う。部長職のかたわら自らも率先して現場に臨む実践派。
患者さまの最期まで悔いなく看取ることができる
スタッフ同士の連携はどのように取られていますか。

当院は40人規模の小さな施設なので、職種を越えたスタッフ間の連携が欠かせません。各部署が協力しないと成り立たないのです。その点、毎日顔を合わせているので連携はスムーズです。実際、リハビリスタッフが患者さまを見に行くときは状態を看護師に聞いたり、声掛けしたりするように心がけています。逆に、看護師からリハビリに対する相談を受けることもあります。その一方で、携帯のグループメールを活用して患者さまの身体状況の変化を含めた情報をリアルタイムで共有できる仕組みを整えています。

貴院への転職を考えている人にメッセージやアドバイスをお願いします。

当院はクリニックだけでなくサ高住も備えているので、患者さまの最期に立ち会うまで関わることができます。つまり、最期まで悔いなく看取ることができる。その点が当院の大きな特徴です。そういうスタンスで患者さまと関わる医療に興味のある看護師の方にはさまざまな活躍の舞台が用意されているはずです。自らを高めるスキルアップの機会もたくさんあるので、ぜひチャレンジしてほしいですね。

理学療法士4人、作業療法士2人、言語聴覚療法士1人を擁するリハビリテーションセンターのスタッフ。患者さまのコンディションに関する情報共有など看護職との連携に力を入れ、社会復帰に向けた支援に努めている。

看護師の代わりはいるが母親の代わりはいない。
この一言に背中を押されて転職を決めた

子供がいるのでパートでしか働けないという実情を優しく受け入れてくれた。
貴院は3か所目の勤務先になるそうですが、どうしてここに決めたのですか。

私の状況を理解していただけたからです。当院以外にもいくつか訪問したのですが、子育てとの兼ね合いでパートでしか働けないことがネックとなって、すべて書類選考で道が閉ざされました。しかし、ここでは「家庭を大切にするのは当たり前。看護師の代わりはいるけれども、お母さんの代わりはあなたしかいないでしょ」と言われ、グッときました。実際、子供が熱を出したときも快く帰してもらえました。こういうことはなかなか言いづらい面がありますが、当院では余計な気遣いは不要。本当に働きやすい職場です。とくに子育てとの両立を望む人には非常に理解があるのでお勧めです。

どのようなお仕事をしているのですか。

食事介助、おむつ交換、喀痰吸引、口腔ケア、体位交換、点滴投与、内服薬投与、血糖値などの計測、清拭など、一般的な病棟看護師としての仕事を一通りこなしています。当院は高齢の患者さまが多いので、一人ひとりの人生に寄り添うような看護ができるように努めています。

看護師の仕事を「母親譲りの天職」と言い切る山元さん。その言葉を裏付けるように、子育てとの両立を見事にこなしながら、イキイキとした表情で業務に臨む。高齢者の多い同院にとって、山元さんはマドンナ的存在だ。
自分がかけられたことで分かった、看護師の言葉の重みを患者さまにも。
前職と比べて現在の職場の雰囲気をどのように感じていますか。

これまでに勤めた総合病院と比べて、先生や他部署のスタッフとの距離が近いですね。そのぶん、院内はアットホームだし、スタッフ間の人間関係も良好。現場の5人の看護師では唯一のパート職ですが、そんなことを気にすることなく働ける環境だと思います。院長先生も看護師の個性を良く見ていて、一人ひとりに合った指導をしてくださいます。ちなみに私は「褒められて育つ」タイプだそうで、気がつけば、ついつい乗せられているみたいです。

いつも心がけていることはなんですか。

とくに注意しているのは看護師の言葉の重みです。昨年、祖父を亡くした際に、入院先の看護師さんからかけられた言葉に私自身が慰められた経験から意識するようになりました。同じ職業なのに、家族として聞くと胸に響きます。それ以来、患者さまやそのご家族には努めて言葉をかけるようにしました。でも、あるとき、苦しむ患者さまに「大丈夫ですよ」としか言えなくて、亡くなった後にずいぶん落ち込みました。ところが、そのご家族から、「最期に父は『励まされたのが嬉しかった』といって息を引き取ったんですよ」と聞かされたのです。そのとき、改めて私たちの言葉の重さを痛感しました。看護師で良かったと思うのはそんな時です。

看護師としてリハビリテーションの担当スタッフに接する機会は多いが「前職の総合病院ではほとんど面と向かって話し合うことはなかった」と山元さん。密接な連携を患者さま本位の医療にどうつなげるかも腕の見せ所だ。

「目の前の患者さまの生き方に思いを巡らせて極力、一緒に過ごすように心がける」(井上院長)、「患者さまとは自分の家族のように接する」(鈴木部長)、「患者さまやご家族にはねぎらいの言葉をかけるように努める」(山元さん)――。3人の言葉に共通するのは、医療者として関わりをもつ患者さまの人生に寄り添っていこうとする強い姿勢です。同院では、理念として掲げる地域医療の充実を実現するため、全スタッフが参加する症例検討会を毎週開催。患者さま一人ひとりの状態を踏まえた適切な対応を話し合います。根底には最期までその人らしい時間を過ごしていただきたいという想いがあります。そんな立ち位置から看護師としてのこれまでの経験を生かしてみたい人にとって、同院には力を試す仕事や機会がたくさんあります。

みえ呼吸嚥下リハビリクリニック

設立 2010年9月
所在地 三重県亀山市アイリス町14-7
企業の特色 【病院概要】
■診療科目
呼吸器内科、気管食道内科、リハビリテーション科、内科、肛門内科、糖尿病科
従業員数 40名

※2017年9月現在