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埼玉県

医療法人明医研

明医研はさいたま市で地域医療に取り組む医療法人です。緑区にハーモニークリニック、南区にデュエット内科クリニックを開設し、いずれも外来診療と訪問診療を行うほか、クリニックと連携する訪問看護ステーションを3事業所、訪問介護ステーションを1事業所運営し、外来と在宅でワンストップの医療・ケアサービスを展開しています。地域の子どもからお年寄りまで広く対応する総合診療を中心に、病院や地域社会も含めた多職種連携を先進的に進めているのが特色です。慢性疾患のみならず、がん末期や難病を患われた医療依存度の高い患者さんにも対応できる訪問看護が、明医研や地域の医師と緊密に連携してハイレベルの治療・看護を提供する一方で、職場環境はとてもアットホーム。働きやすさの条件を満たす企業として、埼玉県から「多様な働き方実践企業認定制度」の認定も受けています。

ひたむきに取り組むほど、得るものは大きい
「医療の魅力」を感じられる環境です

総合診療、多職種連携、ワンストップの医療・ケアサービスが特色です
ハーモニークリニック設立の経緯を教えてください。

病院医として長年勤め、さいたま市立病院では地域医療支援病棟などにも関わるなかで、次第に病院でできることには限りがある、地域の人々のためにもっとさまざまな取り組みをしたいと考えるようになりました。そこで医療法人明医研を設立し、1995年にハーモニークリニックを開院しました。開院にあたり意識したのは、その地域に役立つシステムを構築しなければ地域に根づかず、続かないということです。それには医師や看護師だけでは不足で、薬剤師やケアマネジャーなどとの多職種連携が必要です。外来はもとより、24時間体制の訪問看護、介護用品を含めて物販にも対応できる薬局、さらに地域の基幹病院との連携などを最初から構想し、必要に応じて仕組みを整えていきました。

クリニックの特色は何でしょうか。

1つは総合診療科(総合内科)として、小さいお子様からお年寄りまで広く対応していることです。2つ目は、開業当初から多職種連携に取り組んでいること。とくに病院と連携する「病診連携」については、さいたま市立病院をはじめ、今では多くの病院から評価を得て協力関係を築いています。なお、地域ニーズに応えるには、すぐに来院できる場所にあることが大切という点から、2000年に武蔵浦和駅から徒歩5分の立地にデュエット内科クリニックを開院しました。3つ目は、「ワンストップ医療」と表現していますが、外来もあり、訪問診療や訪問看護、薬や物品、病院との結び付きまで、全ての医療・ケアニーズに応えることができる点です。色々なことが身につくので、看護師さんのなかには「病院にいるよりも、このクリニックのほうが勉強になりそう」という理由で転職された方もいらっしゃいます。

地域医療のワンストップサービスを提供するハーモニークリニック。設立から職場環境の改善にも力を入れており、2019年には埼玉県の「多様な働き方実践企業認定制度」で明医研がゴールド認定を取得。女性の活躍を応援する「埼玉県ウーマノミクスプロジェクト」の公式参加企業にも名を連ねている。
働きやすい制度の充実はもちろん、助け合う環境が根づいています
女性が働きやすい環境づくりにも力を入れていると伺いました。

看護師の多くは女性で、仕事を続けるには男性より苦労が多いものです。男性の私はそのあたりの事情に疎いので、師長や現場スタッフに教わってかなり勉強しました(笑)。働きやすい制度設計は当然として、基本的には育児や家庭運営の責任者でもあるスタッフ同士が話し合い、「数年間は時短で」など柔軟に決めています。この3年間では延べ12人が産前産後・育児休業を取り、全員が復職しました。職場でもスタッフ同士がすごく助け合っていますね。とくに訪問看護は長時間でオンコール当番もありますが、全員に負担がかからないようさまざまに工夫しています。

これからの展望をお聞かせください。

私たちのモットーはWarm & Reliable、温かくて信頼に足る存在です。なぜこれを掲げるかというと、医療とは、しっかり仕事をすればするほど返ってくるものが大きいという、かけがえのない魅力があるからです。それは患者さんの笑顔や信頼だったり、さらなる意欲の向上であったり、自分自身の成長だったり。だからこそ、向上心の豊かな医療者が満足行く職場、「医療ってこんなに魅力があるんだ」と感じられる職場を、今後も築き上げていきたいと考えています。外来や訪問看護を利用する方、提携先の病院の増加などで、設立から10年で仕事のスケールは7倍になりました。25周年のいま、50年先も医療の魅力を広めていくため、何事にもプラス思考の看護師と一緒に働きたいと思っています。

現役の医師として訪問診療にも積極的。「私が行くと患者さんがとても喜んでくれます。膝を突き合わせて診察をする時間は、お互いに大切な交流のひと時。そんな場面に価値を見出す医療者を育てていきたいですね」と中根先生。

一つひとつ、かけがえのない看護体験と
人として豊かになれる喜びが得られます

患者さんとご家族の人生に寄り添う。心揺さぶる経験を通して人間性も磨かれます
訪問看護の魅力は何でしょうか。

【金久保】沢山ありすぎてとても伝えきれませんが、1つはやはり、患者さんやそのご家族にとことん寄り添えることです。たとえば私の訪問看護ステーション(ST)では先日、末期の患者さんの積極治療をご家族がお断りしたことがありました。意向を受け入れがたい医師に対して、普段はあまり意見を言わない看護師が「ご家族が悩みに悩んでやっと出した結論を、全力で応援してあげるわけにはいきませんか」と熱く訴えた言葉が、私にも強く刺さりました。「本当に良い看護をしている」と実感したものです。ご家族はとても感謝され、お亡くなりになった患者さんの棺に、その看護師の名刺をそっと入れたそうです。
【鷹羽】患者さんやご家族の生活に深く関わっているからこそ出てくる言葉ですね。私の場合は、死期が近づいて感情的になる一方の患者さんに、「時間がありません」と言い切ってしまったことがあります。「ご家族の思いも汲み取ってあげたらどうですか」と。その是非はともかく、患者さんは見違えるように穏やかになり、最期は良い形で旅立っていかれました。また若いお母さんがお亡くなりになったとき、同席を許されて人生の無常を噛みしめたことも。心が揺さぶられる体験を通して、人としても豊かになれますね。
【中島】 時には患者さんが逝かれた後のご家族の人生に影響を与えることもあります。私はある方の義母にあたる患者さんを長年担当していたのですが、お亡くなりになって沈み込むその人に、「これだけの介護経験を今後の人生に活かしてほしい」と助言したところ、今では介護の世界で大活躍されています。50代から介護職に就いたのですが、元・埼玉県訪問看護ステーション協会会長の私よりも精力的で、今は「認知症と家族の会」を盛り上げています。つまり一人の患者さんが亡くなっても決して終わりではありません。口コミや紹介で新しい患者さんが増えるほか、ご家族との交流も続くことが多いので、三世代にわたって看護をすることもあります。温かく信頼される看護により「輪」が広がるのも訪問看護の魅力です。

「楽しいからこそ続く」「20数年やってもまだまだ楽しい」と訪問看護の魅力で盛り上がる三人。とくに金久保さん(右)は「訪問看護を知って初めて看護師になって良かったと思いました。楽しさが勉強意欲の向上につながり、患者さんやご家族に寄り添おうと人間力も磨かれます。訪問看護師になる前とは別人のように成長しました」と熱く語ってくれた。
多職種が進んで協力しあう、思いやりに満ちた職場です
協力体制など職場環境はいかがですか。

【中島】まず、訪問診療を行うクリニックの医師と看護師が同じ建物内にいることが大きいですね。新しい患者さんの申し送りはもちろん、毎日、往診報告やミニカンファレンスがあるので情報共有がとても円滑です。アトリオSTには理学療法士もいるのでリハビリの依頼や、リハビリ視点からの助言ももらえます。またオンコールを受けて医師に問い合わせる必要があるときも、「あの患者さんね」と話がすぐ通じます。ケアマネジャーも各部署にいますし、事務方のバックアップもとても細やか。全体がチームの一員として医療・看護にあたる意識が浸透しています。
【鷹羽】 昼休みは1階にあるクリニックへ降り、医師とよく話をしますし、電話をすればすぐに指示がいただけます。夕方には、スカイプを使い3ヶ所同時でカンファレンスをします。重症の患者さんには、その都度連絡し不安を少しでも取りのぞけるようにしています。そのため、末期がんや医療依存度の高い患者さんが多い割には夜間のオンコールが少ないですね。急変など緊急の場合には、市立病院や日赤病院をはじめ多くの医療機関と連携しているので受け入れも安心です。
【金久保】 夜間に出勤すると手当がつきますが、翌日の調子を見て「帰っていいよ」と勧めてくれるなど、柔軟で思いやりのある職場ですね。育児支援の制度も充実していますが、私が忘れられないのは入職初日に子どもが熱を出したときのこと。「無理しないで1週間後から来ればいい。皆そうやって両立してきたから」という当時の中島師長の言葉に救われた思いでした。自分がそうしてもらったように、新しい仲間にも温かく接していきます。
【中島】とくに訪問看護が未経験の看護師には、「わかりません」と素直に言える環境づくりを心がけています。年齢や境遇が近く、公私ともに相談できるプリセプターもつけますので、気負わずに素直な気持ちで、看護の本質と魅力をたっぷり味わえる訪問看護の世界に飛び込んでください。

専用カーで訪問。「病院ではわからない患者さんの素顔も訪問看護では見えてきます。その人のためだけに時間を使う手応え、『待ってたよ』『また来ますね』と言葉を交わす充実感に、私たちも元気をもらう仕事です」と中島さん。

質の高い看護を追求しながら家庭もきちんと。
意識高く成長できる職場です

外来と在宅の双方において、質の高い医療を提供しています
入職の経緯と仕事内容を教えてください。

【髙野】 総合病院の手術室を5年ほど経験した後、子育てのかたわら耳鼻科や内科のクリニックでパート勤務をしていましたが、子どもが手を離れたのを機にフルタイムで働こうと転職。在宅医療に興味を持ったことから、訪問看護ステーションを併設するデュエット内科クリニックを選びました。外来看護科の仕事は大きく分けて、外来患者さんの対応と往診同行です。クリニックで働きながら在宅も経験できるのが魅力ですね。
【岡田】 私は大学病院の病棟看護師を経て、髙野さんと同じようにパートに飽き足らず、きちんと働きたいと転職を決めました。まだ子育て中なので人員に余裕があることを重視し、クリニックとはいえ規模の大きいハーモニークリニックに目が留まりました。当院は、外来だけでも膠原病外来などの専門外来から、小児科、整形外科、その他にも幅広く自治体や企業の健診業務も請け負っています。在宅医療にしても、PCAポンプやポケットエコーを持っているなど、可能な限り在宅でできる医療に取組んでいます。また、多職種との連携も盛んで、質の高い医療を提供しているとわかりました。これまでの経験が活かせるとともに、新しい知識・技能が吸収できるのがやりがいです。
【髙野】 デュエット内科クリニックは、開発が進む武蔵浦和にあるので若い世代が増える一方、昔から通院されているお年寄りも多く、外来も在宅も賑わっています。(外来と在宅の)両方を行う魅力は、その人の人生にトータルで関われること。元気な頃は外来に通い、身体が不自由になると訪問診療に移るケースがこれまで沢山ありました。外来で親しんでいるから訪問診療にもスムーズに移行できるのです。

ハーモニークリニックの検査技師がデュエット内科クリニックの検査を兼務するほか、看護師が不足しているときは融通しあうなど両クリニックの接点は多い。同じ師長として率直に悩みを相談しあい、協力しあえる関係。
子育て世代も安心。一人ひとり無理なく働けるよう心がけています
職場の雰囲気はいかがですか。

【岡田】 10名いる看護師はみな仲が良く、スタッフ同士支え合いながら和気あいあいとした職場です。
【髙野】 私は全スタッフのなかで最年長。20代の看護師も多いので、仕事に関することだけでなくいろいろな話を聞いてあげるよう心がけています。教育については個別対応ですね。以前、NICUの経験しかない看護師が入職され、彼女は採血すらしたことがなかったのですが、チェック表を作って段階的に教えていきました。採血の練習台にもずいぶんなりました(笑)。ブランクがある人も多いのですが、経験があればすぐに思い出してくれるようです。
【岡田】 他には、育児中の看護師も多く、ご家族に何かあればすぐに帰っていただくなど気にかけています。
【髙野】 私もそこを優先しています。時にはハーモニークリニックからヘルプに来てもらうなど協力も得られやすいですね。長く安心して働けるよう、柔軟に勤務時間を調整していますので、2回目の育児休暇を取る方も珍しくありません。岡田さんが言われたように幅広くさまざまなことを経験できる一方で、家庭もきちんと大事にできます。
【岡田】質の高い看護が学べることもポイントですね。アットホームな職場で意識高く成長できます。

専門外来や健診業務など外来でも幅広い経験ができるのが魅力。訪問看護師と情報を共有し、往診同行では、腹水を抜いたり胃ろうや気切チューブの交換などの介助も行う。「訪問看護と比べて時間が短いですが、適確なスキルが身につきます」と髙野さん。

外来診療、訪問診療、訪問看護から介護まで、地域医療のニーズに幅広く応える明医研。地域医療が担うべき医療の姿を25年前から明確に描き、発展してきたその体制は、まさに「地域包括ケアシステム」の先駆けと言えるでしょう。看護師はクリニックの外来または訪問看護ステーションに勤務し、それぞれの専門性を深めるとともに、外来看護師は医師の往診同行を通して在宅医療のスキルを、訪問看護師は多職種連携を通してさらに質の高い看護力を身につけるなど広がりのある経験ができます。理事長先生がおっしゃられる通り、向上心の旺盛な医療者がやりがいを感じられる職場です。一方で、働きやすさにも力を入れており、看護師の定着率はもちろん復職率もほぼ100%。恵まれた制度を前提に、現場スタッフが話し合って一人ひとりのライフスタイルに合った働き方を調整するなど柔軟に対応しています。

医療法人明医研

設立 1995年8月7日
所在地 本部:埼玉県さいたま市緑区松木3-16-6 、支部:埼玉県さいたま市南区別所6-18-8
病床数 6事業所(ハーモニークリニック / デュエット内科クリニック / れんけい訪問看護ステーション / アトリオ訪問看護ステーション/ケアメイト訪問看護ステーション/明サポートヘルパーステーション)
企業の特色 ■ さいたま市の南エリア(東浦和・武蔵浦和・与野)を中心として、地域に根ざした医療・ケアサービスを提供するグループです。 クリニック(外来・訪問診療)、訪問看護ステーション、訪問介護ヘルパーステーション、居宅支援事業所を展開し、多職種の強みを活かして地域に貢献しています。
■私たちは、WARM(温かく)&RELIABLE(信頼に⾜る)を合⾔葉に、医療・ケアサービスを提供しています。 しっかりとした知識や技術に基づき、患者・利用者の尊厳を大切 に考え、地域に住む方々がその人らしく過ごせるためのサポートをしていきま す。
従業員数 合計 124名 (女性102名+男性22名) ※週8時間未満勤務の非常勤医師を除く

※2018年12月時点