2016年8月~9月にかけて、東京、大阪、名古屋、横浜の全国4箇所にて開催したフェアのレポートをご紹介します。来場できなかった方も、実際に来場者した方の声や講演者のレポートをご覧になって、フェアの雰囲気を味わってください!
来場者レポート
エピソード1
「看護師の仕事って何だっけ?」
本田朋子さん(仮名)
東京都在住 24歳
形成外科(常勤)勤務
看護師歴3年 転職経験0回
学校を卒業してすぐ、病院の形成外科に勤めました。面接から採用まで1週間ぐらいでパパパっと決まったのですが、当初はあまり知識や経験がなかったので「ここでいいか」という感じで何も考えずに決定。今は後悔しています……。
看護師になった理由は「姉も看護師だったから」という単純なモノ。しかし、いざ入職してみると、残業ばかりで定時で帰れるなんてことはまず有り得ません。しかも、勉強会や研修会、看護研究、委員会などは残業には含まれないので、残業代も出ないんです!
新人なので仕方がないのですが、雑務も多すぎて、スキルアップどころではありません。自分の思い描いていた理想の看護師に少しでも近づきたいと思い、来年の春に転職を考えています。次の職場では、看護職としてのスキルアップが目標なので、急性期病棟のある病院を希望しています。フェアでは、病院以外の働き方も聞けたのですごく参考になりました。
エピソード2
結婚・出産etc. 働き方をチェンジ!
中村佳奈(仮名)さん
神奈川県在住 27歳
クリニック透析室(常勤)勤務
看護師歴6年 転職経験2回
以前は急性期、大学病院の救命センターに4年間勤めていて、現在はクリニックの透析室で働いています。最近結婚したので、子どもができた後も長く勤められるような院内保育のある病院があるといいなぁと思ってフェアに来ました。できれば、サラリーマンの主人に合わせた曜日で休みを取ることも希望です。
今日は3件ほど気になるブースで話を聞くことができたし、資料もたくさんもらったので、家に帰ってさっそく主人に相談してみようと思います!
エピソード03
ワークライフバランスを重視して働く!
林 恵子
愛知県在住 34歳
離職中
看護師歴8年 転職経験7回
4年間、市民病院に勤務したあと、耳鼻科、形成外科、眼科、泌尿器、皮膚科、ICUなどで常勤勤務していました。子どもの出産、育児期間を経て、6年間のブランクがあります。4歳と2歳の子どもがいるのですが、運良く保育園も決まり、そろそろ復職しようかなぁと思っていたところ、2~3日前に偶然、広告でこのフェアの存在を知って駆けつけました。こういったフェアは時間がない中で、さまざまな病院やクリニック、訪問看護の情報を知ることができるので助かります。
訪問看護にちょっと興味があったんですが、もともとICUにいたこともあり、話しを聞いているうちに循環器系にも興味が沸いてきてしまいました。
復職できるなら、「仕事」と「子育て」を両立できるようなシフトで働ける職場がいいですね。自分が若かった頃は、子どもが熱を出したとかの理由で急に休んでしまう先輩看護師に対して「この忙しいときに……」と思う部分が正直あったのですが、いざ自分が親の立場になってみると、親だからこそ「もしもの時」に自由が利く環境を求めてしまいます。独身時代には理解できない気持ちってあるんですよね(笑)。
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来場者レポート
フェアに参加された方の声
- 土日で複数の企業の担当者さまとお話することが出来て大変助かりました。ありがとうございました。
- 様々な病院があり、どこを廻ってよいのか分からなかったですが、スタッフの方がすぐに声をかけてくださり、希望に沿った病院を紹介してくださったので助かりました。ありがとうございました。
- 自分の今後の道を考えるきっかけになりました。看護をもう一度見つめ直したいと思います。ありがとうございました。
- 今回初めてフェアに参加したが、直接話がきけて、疑問点も確認できてよかった。
- 転職しようかまだ少し悩んでいる部分が大きく情報もあまり見ていなかったけれど色々探してみて、行動に移してみようという気持ちになりました。
- キャリアアドバイザーコーナーで、転職する時期、退職の方法など分かりやすく説明して貰え、とてもよかった。
- 家庭・仕事など両立で悩んでいる所だったので、講演をきけて今後の参考になった。もっと長い時間聞きたいと思いました。
講演レポート
幸せになる看護師の転職とは?
キャリアアドバイザーが語る「転職先の選び方」
マイナビ
鈴木修平
(すずき・しゅうへい)
大手人材紹介会社での一般企業・キャリアアドバイザー(担当領域:広告・クリエイティブ・営業・マーケティング職・販売・サービス職)の経験を経て、2010年、マイナビ入社。入社以来7年間、「マイナビ看護師」の専任キャリアアドバイザーとして医療機関・医療系企業など幅広く看護師の転職支援を行う。現在は東京・神奈川エリアのマネジメントも。
- 転職を成功させる3つのポイント
- 9月24日横浜フェアで講演会を行ったのは、「マイナビ看護師」でキャリアアドバイザーを勤める鈴木修平氏。プロが伝授する転職成功の秘訣に思わず納得!
- <ココがポイント!>
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- 転職活動を始めるには、「10月~12月」が良い時期
- 希望条件も大事だが、「活躍できる職場」を探す
- 当たり前のことだが、しっかりと情報収集をする
転職活動を行うときにチェックしておきたいのが、年間を通じてもっとも求人数が増える時期です。ピークは10月~12月、1月~3月も10月~12月と同じくらいに求人数は増えますが、人気の医療機関から徐々に充足しはじめ、応募を締め切られてしまうことも。10月ぐらいから転職活動を始めれば、余裕を持って活動できますし、希望の配属先が叶いやすく、満足度の高い求人に出会える確率がぐんと上がります。
しかし、転職活動に最適な時期だからといって焦りは禁物です。「夜勤の無いクリニックで働きたい」「スキルアップしたい」「お給料を上げたい」などといった希望条件も大切ですが、転職先を考えるときは、「活躍できる職場はどこか」という観点でも探してください。
最後に気をつけてほしいことは、口コミや噂、条件面だけを参考にせず、実際に面接・見学に行くなどして、しっかりと情報収集をすること。大きな病院は良い噂も悪い噂もあるもの、自分自身の目で見て感じることが転職活動成功のポイントです。
「看護の仕事と女性の生き方 ~経験を通して学んだこと~」
元看護部長
行徳倫子
(ぎょうとく・りんこ)
熊本県出身。1983年、佐賀女子短期大学付属看護学校を卒業後、医療法人三信会原病院に入職。2009年より社会医療法人大成会福岡記念病院にて教育担当副部長として人材育成に携わる。その後は33年間の看護師経験を生かした講演会やセミナーを開催し、歯に衣着せぬ語り口で、悩める看護師たちから高い人気を誇っている。
- 看護師よ、野望を抱くべし!
- 「皆さんに持っておいて欲しいのは『野望』です。皆さん、野望を抱いて!」――。 いきなり決起を促すアジテーションの如く、後輩看護師さんたちに語りかけたのは大阪(9月11日)、名古屋(9月17日)フェアで講演会を行った行徳倫子さんだ。
- よろづ屋おりんのポジティブな生き方
- 行徳さんは33年間の看護師キャリアを生かしつつ後進の育成にも尽力。「よろづ屋おりん」の異名のとおり、その幅広い視野と経験に基づいた講演は自身のパワフルな生き方が投影され、看護師という枠を飛び越え、女性としてのポジティブな生き方を示唆する。
- 人生の目的とは?
- 行徳さんの口から勢いよく発せられる「おりん節」は、どこから切り取っても名言&金言の宝庫。「自分は変われます。まず自分が変わることで周りも変わっていくのです」と、とかく職場の人間関係で悩みがちな看護師に、状況が変わるのを待つだけではなく、まず自分から変化せよと、ポジティブな解決法を提案。集まった後輩看護師さんたちを圧倒したのでした。
「看護師のワーク・ライフ・バランス~セルフケアの重要性」
元看護師・作家
小林光恵
(こばやし・みつえ)
茨城県行方市生まれ。東京警察病院看護専門学校を卒業後、看護師として東京警察病院、茨城県赤十字血液センターに勤務。80年代より編集者、ライターとして活動。漫画「おたんこナース」の原作、小説「ナースマン」などで話題に。2001年からは故人を美しく看取るための「エンゼルメイク研究会」を立ち上げ、自ら代表を務める。
- あの頃、私はどうかしていた!?
- 新宿フェア(8月27日)で講演を行った小林光恵さんは人気コミック「おたんこナース」の原作者として知られ、現在はライター業だけでなく、亡くなられた方を美しく看取るための「エンゼルメイク研究会」を主宰するなど多角的に活動中。
- すべてが場当たり的でしたよ
- そんな小林さんが看護師だったのは21~23歳の頃。短い期間だった。会場に集まった“後輩”を前に小林さんは自身の新人ナース時代を振り返り「何の計画性もなく、とても場当たり的でしたね」と語りつつ後輩たちにエールを送った。
- みなさん、セルフケアをして!
- とくに小林さんが念押ししたのは身体のセルフケアの重要性。「どんな仕事でもそうですが、身体が資本なんです。私は看護部長と大喧嘩して、辞めましたが、今となっては私がどうかしていた。その、どうかしていた原因は体調不良にあったと思うんです」と自戒を込めて力説。
- どんなに忙しくても毎晩、ストレッチをやることを推奨。また「ワーク・ライフ・バランスのためにも、仕事とは別に自分に合ったストレス解消法を見つけること」と小林さんは後輩たちにアドバイスを欠かさなかった。