【質問】同期のことをねたんでしまう私
【回答】ねたみのエネルギーを成長へと生かす
ねたみに潜んでいるものを見抜く
人のことをねたむ気持ちは、多かれ少なかれ、誰もがもっています。世間で「ねたみ」はあまりいいイメージをもたれませんが、ねたみには「あの人のようになりたい」という憧れが潜んでいるのです。憧れの気持ちをもつということは、それだけ「成長意欲」があるといえるでしょう。
さらに「ねたみ」には、「自己の可能性」も隠れています。たとえば、有名人や芸能人に対し、うらやましいと思うことはあっても、本気でねたんだりする人はあまりいませんよね。自分の手が届かない人をねたむことはないのに、身近にいる人をねたましく思うのは、「そこに手が届く可能性」を秘めているといってもいいでしょう。
ですから、ねたみに潜んでいる「成長意欲」と「可能性」をどのように生かしていくかがポイントになります。
「ない」ものではなく「ある」ものを伸ばす
自己肯定できれば、他者に対して嫉妬する気持ちは少なくなります。しかし、いくら「可能性」があるとわかったところで、いきなり明るくはつらつとしたり、先輩と楽しく話そうとするのは難しいもの。実際に行動に移すのはちょっと抵抗もあるのではないでしょうか。
自分には「ない」と思っているものを求めることからはじめるにしても、自己肯定がないままでは思うような成長は望めません。同期に追いつく、追い越すことを目的とするのではなく、自分がすでにもっている能力を伸ばすことで自己肯定を高め、無理なく成長できるように働きかけることが大切です。
たとえば、コミュニケーションをとるのが苦手であっても、話を聞くのが上手な人をめざすことは可能です。人見知りであっても、相手のことを冷静に見る観察力を磨き、看護に生かしていくこともできます。まずは、すでに自分のなかにある能力の可能性を広げることから始めてみましょう。