【質問】やり方が古い職場に驚き
【回答】変えられないものは、無理に変えようとしない
新しいスタッフの意見は聞き入れられない?
新しい職場で心機一転、頑張ろうと思っていたのに、「今どき、そんな古いやり方をしているなんて……」と、びっくり。そんなできごとがあまりにも多い場合、組織に対する不信感がつのり、仕事のモチベーションも下がりますよね。
本来ならば、患者さんに安全・安楽を提供するために、「今すぐ最新の正しい方法を周知・徹底させるべき」なのでしょうが、実際に転職してきたばかりのスタッフが意見をしても、聞き入れられるどころか、反感を買うことが多いのが現実です。こちらは正しいことを言っているのに、どうして聞き入れてもらえないのでしょうか。
職場には職場の事情がある
そもそも人間は、「慣れ親しんでいる習慣や環境」を好む傾向があります。
業務内容を何かひとつ変えるにしても、それがどんな小さいものであれ、多大な労力をともなうことも少なくありません。たとえそれが衛生的な問題や危険性を秘めている内容であったとしても、実際に何年も問題となっていない現実があるなら、「現状維持」にとどまりたくなるのもうなずけます。
そんな新しい職場のやり方に納得がいかないというあなたの意見ももっともですが、「今どき、こんなやり方をしている病院なんてない」「前の職場はこうだったのに……」と不満や否定、比較を口にしても、周りを不快にさせるだけになってしまうことがほとんどなのです。
何かを変えるためには、「意見」だけではなく、「改革する力」を持つことが重要です。
しかし、新人さんの場合、残念なことに、「改革する力」があると認めてもらうためには、ある程度の時間がかかります。どうしても我慢ができないと思った場合は、管理職の人に不満を訴えるのではなく「提案」をしてみること。
あるいは、現在の感染管理は納得できないけれど、こんないいところもあるというように視点を移し、「今は変えられないもの」に固執することを自らやめるようにしましょう。