• 2019年9月13日
  • 2021年11月15日

【看護師の悩み】VSが効率よく回れない

 

【質問】VSが効率よく回れない

看護師1年⽬です。初めての夜勤で8⼈ほど受け持った際、バイタルサインチェックやラウンドのときに効率よく回れませんでした。先輩に「ノロノロしすぎ」と⾔われ、ものすごく焦ってミスをしてしまいました。そのことがあってから、⽇勤でもバイタルサインチェックやラウンドでうまく回れず、なんでこんなに⾃分はやることが遅いんだろうと毎⽇悩んでいます。

効率よくラウンドやバイタルサインチェックができるようになるにはどんな⼯夫が必要ですか? 教えてください。(福岡県在住 看護師歴15年目 40歳)

【回答】あくまでも管理業務を遂行することをメインに

早くする=ミスをするではない

スピードを重視するあまり、焦って行動をすることでミスをしたという経験があると、これまで以上に確実性を大切にしてしまうもの。遅くなってしまうのは無理もありません。仕事が遅いことで悩む新人さんは「一つひとつの動作」かつ「思考の整理」「確認作業」に時間を費やしていることにより、時間のロスが生じていることが多いのです。

ある程度の経験を重ねた看護師であれば、短時間で患者さんとコミュニケーションをとりながら必要な看護を展開できます。しかし、新人さんの場合は必要以上に傾聴する、処置を丁寧に行いすぎて時間をロスする、忘れていることはないか不安で何度も確認をしてしまうなど、すべてにおいて時間をかけてしまうため、「何が遅いのか原因がわからない」といった状態になってしまうのです。

また、「丁寧、かつ時間をかけること」が患者さんへの十分な看護につながるという信念が強いのも新人さんの特徴です。そのため、時間短縮を試みようと思っても無意識に反発し、スピードアップにつながらない方が多いのです。

行動をどのように早めるかを考える視点は大切ですが、それ以前に「焦らずともスピードを上げることは可能」「早く行動することが必ずしもミスにつながるとは限らない」「効率よく動いても患者さんに十分な看護を提供することは可能」と、今までの「概念」を変化させることが根本原因を解決するためにはとても重要です。そのうえで、患者さん1人あたりのバイタル測定、観察、処置などのラウンドに対して「目標時間」を設定し行動することによって、「何に時間がかかったのか」「どの部分をどう短縮できるか」を考えていくことをおすすめします。

他者の発言に惑わされずに

「遅い」の捉えかたは人それぞれです。「ノロノロしすぎ」という評価は先輩の主観にすぎないので、評価を基準に行動を変化させようと思っても恐怖や不安感が拭えず、これから先も周囲の評価におびえ、振り回される結果となります。「他人に言われたから改善が必要」ではなく、「仕事が遅いことで実際にどんな影響が出ているのか」を考え、改善を試みることを心がけましょう。

お一人で悩まず、看護師専任の
キャリアアドバイザーに相談してみませんか?

著者プロフィール