• 2019年5月15日
  • 2021年11月15日

【看護師の悩み】考えすぎる悪いクセ

 

【質問】考えすぎる悪いクセがあります…

介護施設(デイサービス)で働いています。自分の考え方の悪いクセで、まだ起こってもいないことを、こうなってしまったらどうしようと不安になります。例えば、インフルエンザの集団感染が起こったらどうしようとか、利用者さんが帰ったあと容体が急変したらどうしようとか……

今考えても仕方ないとどこかでわかってはいるのですが、ときどき不安がおさまらず、余計なことをしてかえって周りに迷惑をかけてしまい落ち込みます。ネガティブな思考を変えていくための対処方法はないでしょうか。(香川県在住 看護師歴7年目 29歳)

【回答】訓練によって改善できます

不安を忌み嫌わないことが大切

未来のことをあれこれと考え不安になるのは、「未知の危険」から身を守るための防衛本能によるものと考えられています。そのため、「不安をどうやって消すか」ではなく「不安とどう折り合いをつけるか」という視点で考えることが大切です。不安を消そうとすることは「不安」を「悪」だとみなすことになり、ますます不安が増大するという悪循環につながりやすくなります。

不安を感じたときには、その不安を抱くご自身に対し「そう思っているんだね」「不安だよね」など肯定も否定もしない声かけをすることで、不安は弱まっていきます。そのうえで、「この不安を持ち続けていたいのか、いたくないのか」をその都度問いかけて選択するという訓練を繰り返すことで、自分の思考のクセをコントロールできるようになります。もともと、思考のクセはニューロンの結びつきによる神経回路が同じ思考を繰り返すことで強化され、生じるものと考えられています。この神経回路の働きを弱めるには、それなりの期間が必要です。まずは諦めずにコツコツと、できるところからでいいので取り組んでみてください。

クセも生かしかた次第

まだ、起きていないことに対し、さまざまな予測をするのは決して悪いことではありません。用意周到であるぶん、危機管理能力が高いともいえます。思考のクセは生かしかた次第で自分にとって強い武器にもなるものです。ご自身の能力を適切な場面で発揮できるよう、少しずつ訓練してみてくださいね。

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