近年は日本に住んでいる外国人だけでなく、旅行など観光目的で来日する外国人も増加の傾向にあります。それにともない、外国の方が日本の医療機関を受診する機会が増え続けることが予想されます。
外国の患者さんと接する際の基本的なコミュニケーションのポイントについてご紹介します。
簡潔な単語・文法を心がける
一文が長かったり、難しい単語を使用したりすると、相手に通じにくい場合があります。なるべく簡単な単語や文法を用いた会話を心がけましょう。アクセントやイントネーションが違うと受け取り方も変わってきますので、筆談も併用すると良いでしょう。
また、日本語は主語がなくても会話が成り立ちますが、英語の場合、「I」や「You」などの主語を用いることは必須です。できるだけ、一文ずつ主語を取り入れるように意識しましょう。
例
×:「血圧を測ります」
○:「あなたの血圧を測ります」
×:「血圧を測ります」
○:「あなたの血圧を測ります」
非言語的コミュニケーションを活用する
言葉が通じにくいときは、身振り手振りなどの非言語的コミュニケーションを用いることで理解を得られることがあります。口調や態度、姿勢にも気を配りながら笑顔で関わることにより、安心感も得られやすくなるでしょう。
言葉が通じにくい環境にある外国の患者さんは、強い不安を感じていることがあります。笑顔を忘れずに接するよう、心がけてくださいね。
文:看護師/カウンセラー 坂口千絵