患者さんの主訴や現病歴、既往歴などのアナムネーゼを聴取する際、必要な情報を効率的にとろうとすると、つい事務的な聞き方になりがち。患者さんに安心してもらうためにも、十分な配慮が必要です。アナムネーゼの具体的なポイントについてご紹介します。
リラックスできる雰囲気づくりを
入院にあたり、患者さんはさまざまな緊張や不安を抱えています。そんななか、事務的に質問を繰り返されると、尋問を受けているように感じてしまう患者さんもいます。そのため、アナムネーゼをとる前にその目的について説明し、リラックスしていただきたいといった主旨をあらかじめ伝えておくと安心感を与えられます。また、聴取中は笑顔で接するよう心がけましょう。
雑談を交えながらゆっくりと質問を
アナムネーゼは、こちらが聞きたいことだけ聞けばいいというわけではありません。患者さんとのなにげない雑談のなかに、看護に必要となる重要な情報が含まれていることもあるのです。雑談を交えながら適度に話を広げ、ゆっくりと質問するように意識すると患者さんも話しやすくなります。
初めて担当になる看護師の印象が、患者さんの病院に対する印象を左右するといっても過言ではありません。患者さんがリラックスして話せるよう、明るい笑顔と穏やかな態度で接しましょう。
文:看護師/カウンセラー 坂口千絵