• 2016年2月26日
  • 2022年5月13日

興奮している認知症患者さんへの対応

 

興奮している認知症患者さんと接する際には、いくつか気をつけなければならないポイントがあります。

無理に落ち着かせようとしない

興奮している患者さんに無理に話しかけると、混乱してますます落ち着かなくなることがあります。自分の感情を十分に表現することで、自然と興奮がおさまる場合もありますので、少し離れたところから見守ることも必要です。

言動や行動を否定しない

言動や行動を否定されると、患者さんは自尊心が傷つき、ますます興奮してしまいます。例えば、「○○を盗まれた」と訴えているときに、「どこかに置いてきたのでは?」と言い返したり、「自分でなくしたのでしょう」などと叱ったりしてしまうと、なぜ怒られるのかと混乱してしまいます。

否定せずに相手の言ったことを受け入れて、「○○がなくなったのですか?」とそのまま伝え返すことで、徐々に興奮が落ち着く場合があります。この方法は、つじつまが合わない会話でも有効ですので、ぜひ、試してみてください。

原因を探る

認知症の患者さんが興奮するのには必ず理由があります。精神的ないらだちや不安を受け止めるだけでなく、発熱や便秘などの身体的な不快症状がないかを確認し、原因を取り除くようにしましょう。 興奮している患者さんには、落ち着いて対応することが大切です。日ごろから患者さんの様子を観察し、早めにストレスを取り除いてあげられるといいですね。

文:看護師/カウンセラー 坂口千絵

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