• 2017年4月11日
  • 2021年11月15日

新たな役職につくときの心構えについて

 

年度が替わるとともに、師長や主任・リーダーなど新たな役職につく人は多いもの。うれしい反面、以前にもまして仕事が大変になることから、憂鬱な気分になることもあるのではないでしょうか。
人の上に立つ人は、責任感が強いぶん、無意識に以下のような心理状態に陥る危険性があります。気づいたときには心身ともに疲弊していた……といったことにならないよう、この機会に対処方法を知っておきましょう。

<こんな気持ちになったら要注意!>
・「自分が何とかしなければならない」と思い、必要以上にひとりでがんばる
・事態の改善がみられないのは自分のせいだと責める
・問題意識が強く、「あれもこれもやらなければ」と焦る
・立場上、相談できる相手がいないと思い、孤独感が強まる

早めに気づき、適切な対処を

以前、私も役職につくことで、働くことがとても苦しかった時期を何度か経験しています。そのおもな理由として、「やることが次から次へと浮かび、自ら仕事を増やしてしまう」「分担せずに何でも自分でやろうとする」などがありました。また、頼まれてもいないのに仕事を家に持ち込み、プライベートを犠牲にするのは日常茶飯事でした。しかし、結果として痛感したのは、長く仕事を続けたいのならば「何ごともほどほどに」という心持ちで働くべきだということ。また、早い段階から適切な対処をすることも必要です。以下の対処方法を参考に、自分の考え方や姿勢を見直してみてはいかがでしょうか。

<対処方法>

抱え込まない
看護の仕事は、単独行動で成立させることは難しく、ほかのスタッフとの連携が不可欠です。「自分がやったほうが早い」「周りにお願いしては申し訳ない」などの理由で仕事を抱え込むのは、結果的に「どうして自分ばかりが、こんなに大変な思いをしなければならないのか」といった不平不満や、「自分が力不足だからうまくいかないんだ」といった無力感へとつながる恐れがあります。自分だけで背負うのではなく、1.分担できる仕事はなにか、2.どのように分担すればお互いに仕事がしやすくなるか、という視点で考えてみましょう。

解決しすぎない
役職につくと問題意識も強くなるため、次から次へと問題を見つけては解決しようと躍起になってしまうもの。そのぶん、問題点の多さに押しつぶされそうになることがあります。確かに問題解決は大切ですが、そこに重点を置きすぎると、「何も解決していない……」と徒労感に襲われる可能性も。
「問題は6割解決くらいがちょうどいい」ととらえたほうが、リラックスして取り組めるかもしれません。

溜め込まない
その役職を担う人の数が少なければ少ないほど、「気持ちを共有できる相手がいない」と孤独を感じてしまいます。紙に不平不満を書き出したり、誰かに相談したりするなど、何らかの形で自分の思いを吐き出せる場を早めに確保することが重要です。

仕事はひとりで過剰に背負い込むと、思った以上に身体的・精神的限界がくるのが早くなります。上手に息抜きをしながら肩の力を抜くことを意識し、一つひとつ着実に取り組みましょう。

転職のプロからのアドバイス
新しい仕事や生活には、不安や期待がつきものです。早く新生活になじめるように、坂口千絵さんのアドバイスを参考にしてみてください。
それでもなかなか新生活になじめないときは、転職のプロ『マイナビ看護師』のキャリアアドバイザーに相談してみませんか? 専任のキャリアアドバイザーが、どんな悩みでも相談に乗ります。悩みも解決方法も十人十色です、「こんな悩みささいなことだよね……」まずは、そんなことから話してみてください。心のおもりをはずして、一緒に素敵な未来への一歩踏み出してみませんか?

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