• 2016年10月19日
  • 2021年11月12日

新人看護師さん必見!効果的な勉強方法

 

少しでも早く一人前になりたいと思うあまり、「勉強しなければ……」という言葉が強迫観念のように頭を駆け巡っている新人看護師さんを見かけることがあります。また、「どうやって勉強すればいいのかわからない」などといった悩みや焦りもよく聞こえてきます。

専門書を読んで勉強……はNG?

多くの方が最初に思いつく「勉強方法」は、解剖生理などの専門書などを読んだり、ポイントを書きだして整理したりすることではないでしょうか。しかし、実際に書籍を読み始めたものの、難しい専門用語や文章の内容が理解できずに時間が過ぎ、焦りだけがつのる……といった経験はありませんか? 新卒で脳外科に配属された私も「今日は脳梗塞について勉強する!」と意気込み、「疾患の病態生理」や「検査・診断・治療」などの項目を読んでポイントを書き出した経験があります。しかし、この方法は思っていたより現場で知識を生かすことができず、また記憶としても定着しにくいことに気づきました。

疑問や興味をもったことから調べていく

人間の脳の仕組みから考えると、疑問・興味のないことや現場に活かす機会が少ないことを学んでも、時間をかけたわりには記憶に残りません。私の長年の経験からおすすめする一番効率の良い勉強方法は、「現場で経験した内容で、疑問や興味をもったことを調べていく」ことです。

【例】
◎「脳梗塞の患者さんには、基本的に頭部クーリングをしてはいけないと指導されたけど、その根拠って何だろう? 本当にしてはいけないのかな?」
△「脳梗塞の患者さんと接する機会が多いから、疾患の解剖生理について勉強しよう」

このように、実体験から浮かんだ疑問を掘り下げていくと記憶として定着しやすくなるだけでなく、根拠に基づいた判断をしやすくなります。

ただ、仕事中に疑問が浮かんでも勤務終了後にその内容自体を忘れたり、帰宅後に勉強しようと思っても疲労感や眠気が強く、勉強ができなかったりすることも多いかと思います。また、せっかく調べてみても、自分の知りたい答えが出ず、時間ばかりが過ぎる日もあることでしょう。 そんなときは、普段使用しているノートの上部に、疑問をキーワードにして書き留めてみてください。後日それを読み返すか、「疑問解決専用ノート」を作って転記すると忘れずにチェックできます。

「疑問が浮かばない……」「興味をもてない……」と思う方もいるかと思いますが、「患者さんに今、起きている症状は、何が原因なのか」や、「なぜ、この患者さんには、この治療が行われているのか」といったことに関心をもってみてください。あいた時間を活用しながら、少しずつでも一つひとつ着実に解決していく。そういうことの積み重ねで、数年後に大きく差がつくのだと思います。

休日などにまとまった時間をとって勉強するのもいいですが、大切なのは、かける時間の長さや知識の量ではありません。「どうやって興味をもって学べるように創意工夫ができるか」であることを覚えておき、実践していけるといいですね。

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