• 2016年9月21日
  • 2021年11月12日

患者さん、医師、先輩、同僚……など、人から否定されたときの考え方

 

あなたが思うほど、相手は気にしていない

あなたは、誰かに否定されたとき、そのことをどのくらい気にし続けてしまいますか?人から否定されたときに陥りやすいのは「いつまでも出来事を引きずり続ける」ことです。この状態が続くと、仕事に行くことがおっくうになったり、人と接するのが怖くなったりするなど、さまざまなストレスが溜まる原因となります。

「確かに言っていることは正論だけど、あんな言い方しなくても……」「やっぱり、私の考えっておかしいのかな……」など、納得がいかなかったり、自分に自信がなくなったりすることもあるかと思います。しかし、覚えておいてほしいのは、相手はあなたが思っているほど、その出来事を気にしていないということです。あなたが「誰かを否定する立場」と「誰かに否定された立場」に置かれたときのことを、それぞれ思い浮かべてみてください。おそらく、自分が前者だった場合は、後者であったときほど、相手のことを気にしないはずです。

なぜなら「批判する側」にもあなたと同じ「生活」があり、「誰かを批判したこと」を気にしてはいられないくらい慌ただしく毎日を過ごしているから。しかし、それとは対照的に、否定を「された側」は言われたことに対し、いつまでも悩み続けるケースが多いように感じます。

「もやもや」から「すっきり」へと脱却するには

他者から否定されることを恐れている人は、出来事を引きずり、もやもやすることが多いようです。「すっきり」した状態へと脱却するために、以下のポイントを知っておくと良いでしょう。

人にはそれぞれ異なる価値観があることを知る
「否定」は、それぞれが異なる価値観を持っていることから生じる副産物のようなものです。自分が否定されたときは「自分の存在」をないがしろにされたという悲しみやつらさ、あるいは怒りで気持ちに余裕がなくなりがちですが、相手は単にあなたと異なる意見を述べているだけだということをしっかりと認識しましょう。
「何を学び、どう生かすのか」に尽きる
相手の「否定」が主観であることを理解できていない場合、必要以上に自己否定したり、自分を正当化しがちになります。また、言われた内容そのものよりも、相手の口調や態度に腹が立ったり落ち込んだりすることも多いものですが、大切なのはその出来事から「何を学び、どう生かすのか」。それを問い続けることが、早期解決の近道です。

私の経験上、「あの人のようには絶対にならない!」という教訓は、誰かに否定されるたびにその結論で終わることが多く、それ以上の学びが得られにくいです。反面教師以外の学びも見つけることをおすすめします。

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