• 2016年8月24日
  • 2021年11月12日

看護師の仕事を長く続けるために必要なことって何?

 

こんな私が看護師を20年以上も続けている!

月日が経つのは早いもので、私が看護師として働きだしてから20年以上のときが流れました。高校で進路選択をする日まで、看護師を目ざすことになるとは想像もしていなかった私。しかも、幼少のころから一度も「看護師になりたい」と思ったことはありませんでした。母からも「看護師だけは向いていないからやめなさい」と止められたこともあります。

しかし、さまざまな事情で看護師の道に進むことを決意し、こうして20年以上も看護師として働き続けてきたという事実。そのことを客観的に見ると、「こんな私が、よく20年も看護師を続けてこられたな」と感慨深くなります。 私が看護師という職業に対し、今でも変わらず思うのは「大変」の一言です。 過酷な労働環境、業務量の多さ、責任の重さ……。どんな職業であっても、働いてお金をもらうことは大変です。しかし、看護師には独特の大変さがあるという気持ちは何年たっても、そしてどの職場で働いていても変わりません

長きに渡り看護師を続けられた理由

新人の頃、そして転職するたびに「できない看護師」「先行き不安な看護師」と評されてきました。どこで働いても過酷な環境のなかベテランの看護師たちは、「どうしてこんなに長く看護師の仕事を続けることができたのだろう?」と考えたことがあります。

その理由は、年を重ねるとともに、いい意味で「ゆるみ」が加わるからだと今になって感じています。 20代の頃の私は正義感が強くて完璧主義。自分にも他人にもとにかく厳しい人間でした。自分のプライベートな時間を使ってまで、係の仕事をしていたこともあります。おそらくそのままの性格だったら、心身ともに不健康になり、看護師の仕事を続けることはできなかったと思います。

現在の私は、「手を抜いても大丈夫なところで手を抜く」ことを大切にしています。「手を抜く」というのは一見、あまり聞こえのよい言葉ではないですが、重要なのは「患者さんやスタッフに何の影響もでないところ」で手を抜くこと。何でも完璧にやろうとしないように、常に意識しておくのがポイントです。 また、「効率よく働くためにはどのように動けばいいのか」をいつも考えるようにしています。これができれば、患者さんの話しに耳を傾ける時間が作れる、想定外のことが起きても冷静に対応ができる、時間内に仕事を終えることができる……など、非常にメリットが大きいのです。

長く仕事を続けたいと思っても、常に全力投球では身も心も疲れてしまいます。しかし、無意識のうちに「看護師らしく、きちんとしなければならない」というプレッシャーを自分にかけてしまっている人が非常に多いと感じます。 カウンセラーとして多くの看護師のみなさんの話を聞いていつも思うのは、看護師として「これから何をすべきか」という足し算の考え方ではなく、「これから何をやめていくのか」という引き算の考え方が大切なのだということです。 ときには肩の力を抜いて、自分の選んだ「看護師」という仕事を長く続けられるといいですね。

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